1999年4月のうごき

う ご き
01 韓国人原爆犠牲者慰霊碑の移設委員会、募金事務所を広島市内に開設。
01 広島県被団協・県原水協の代表、「「神田山荘」の施設利用料金値上げ中止の要請」書を秋葉忠利広島市原爆被爆者協議会会長宛に提出。同荘の利用料金は、5月1日より値上げの予定。
02 福田須磨子の碑前祭、長崎市の爆心地公園で開催。約30人が参加。
02 広島の医師・原田東岷、「ヒロシマに生きて ある外科医の回想」(草の根出版会)を出版。
02 広島平和文化センターの「ヒロシマ・ピース・ボランティア」のメンバー5人、初めて原爆資料館を案内。
03 大阪市原爆被害者の会、原爆講座を開催。25人が参加。カザフスタンの核実験ヒバクシャ支援の在り方について学習。
05 広島市の原爆養護ホーム「神田山やすらぎ園」と「倉掛のぞみ園」で広島市議選と県議選の不在者投票を実施。
05? 広島青年会議所、核実験被害の深刻なカザフスタン共和国の子どもたちの救援を呼びかける写真パネル展を広島市本通り商店街で開催。
05? 長崎国際文化会館(元長崎原爆資料館)の元館長の松永照正(72)、メキシコ在住の童話作家エレア・コアさん(77)が、長崎原爆で負傷した家族を亡くした少女が友達や親類の励ましを受けて立ち直る姿を共同執筆した「被爆少女みか」を完成。
06 厚生省、健康管理手当の支給を韓国帰国後も支給されるよう求めている李康寧(釜山市在住の元徴用工)の行政不服審査法に基づく再審請求を却下。
07 放射線影響研究所、専門評議員会を広島で開催。-9日。放射線に起因する発がんメカニズムを明らかにするため広島・長崎の医療機関から被爆者のがんの病理組織を収集する方針を明らかにする。
07 秋葉広島市長、被爆者7団体と市役所で懇談。今夏北朝鮮で開かれる原爆写真展に「平和メッセージ」を送ることの検討を表明。
07? 1994年前半の北朝鮮核開発疑惑で、米国による北朝鮮各施設攻撃など朝鮮半島有事を想定した日本政府の危機対応計画案の全容が判明。
08 米ワシントン州シアトルの私立「キングス・ガーデンスクール」高等部の生徒21人、広島市の平和公園を訪れ、原爆慰霊碑前で賛美歌を合唱。
08? 広島市・袋町小学校西校舎で、被爆直後に死没者や行方不明者の消息を記した壁が漆喰の下から見つかる。
08? 旧陸軍広島糧秣支廠の被曝レンガ、平和のモニュメントとして本州四国連絡道・尾道-今治ルートの生口島に設置。
08? 被爆建物である広島大学医学資料館の復元移築計画まとまる。すでに解体した資料館のレンガなどを新館の外壁に張り付ける予定。
08? 朝日新聞社の創刊120周年記念事業として進めてきた「核兵器廃絶への道」の英訳本完成。
09 原爆遺跡保存運動懇談会のメンバー15人、秋葉広島市長に会い、袋町小学校の伝言壁の保存などを要望。「レストハウス解体計画の再考を求める署名」を提出。
09 長崎県原水禁と県平和・労働センター、「反核9の日座り込み」を長崎市平和公園で実施。約40人が参加。
09 「第3回核不拡散・核軍縮に関する東京フォーラム」(広島平和研究所・日本国際問題研究所主催)、米ニューヨーク市郊外で開催。-10日。17カ国の21人が参加。
10? 広島市緑化推進部、「平和記念公園樹木いきいきボランティア」を募集。
11 インド政府、新型中距離弾道ミサイル「アグニ2」(「火の神」の意味)の発射実験を実施。
13 米アメリカン大学の学生クラブ「ヒロシマ・ナガサキ平和協会」、原爆パネル展を同大キャンパス内で開催。昨年に続き2回目。
13 長崎原爆資料館、原爆投下直後の長崎の惨状を克明にスケッチした福岡市出身の画家、山田栄二の絵画展「原子野スケッチ」を開催。-9月30日。
13? 広島市在住の児玉辰春自作の絵本「よっちゃんのビー玉」のアニメ映画完成。青木雄三監督。4月末から全国で上映の予定。
14 毎日新聞社、シンポジウム「核時代と平和」を長崎市内で開催。ワイツゼッカー前ドイツ大統領が講演。
14 米アメリカン大学の学生クラブ「ヒロシマ・ナガサキ平和協会」、「ネバダ風下地区住民」デニス・ネルソンと原爆復員連盟トム・スミスを招き、キャンパス内で講演会を開催。
14 パキスタン、中距離弾道ミサイル「ガウリ2」の発射実験を実施。
14? 広島市の市内入り込み観光客数の動向調査で、昨年中に広島を訪れた修学旅行生は37万2000人で、過去最高だった1988年の2/3に減少していたことが判明。
15 広島市立大学の広島平和研究所所長推薦委員会、「市民懇談会」を開き、被爆者団体の代表6人から意見を聴取。
15 モハメッド・エルバラダイ国際原子力機関(IAEA)事務局長、外務省の招きで来日し、広島市を訪問。秋葉市長にウィーンでの原爆展開催を提案。
15 パキスタン政府、十五日午前(日本時 間同午後)核弾頭搭載可能な短距離ミサイル「シャヒーン」の初めての発射実験を行い、成功し たと発表した。
15? 長崎平和研究所、研究誌「長崎平和研究」第6号を発行。
16 広島県原水協・県原水禁・2つの県被団協などの代表が呼びかけ人となった「ヒロシマは「ガイドライン」戦争法案を許さない!-4・16県民集会」を県庁前で開催。
17 山口県の被爆二世の会、「被爆二世110番」を開設。
18 エレーナ・ブルラコーワ・ソ連科学アカデミー生物化学研究所教授、仙台市で講演。「チェルノブイリ救援募金」などの招きで来日。以後、青森・東京・横浜・神奈川・千葉・広島(26日)でも講演予定。
19 藤田広島県知事、2000年の主要国首脳会議(サミット)の誘致について「広島開催は困難」と、記者会見で語る。
19 キム・フック(1973年のピューリツァ-賞を受賞したAP通信のベトナム戦争報道写真に写された裸の少女)、広島市の原爆資料館を見学。20日、秋葉市長と懇談。
22 在日本朝鮮人総連合会広島県本部、県内の在日韓国・朝鮮人一世の差別や被爆などの証言の収集を開始。
22 広島市立大学の広島平和研究所所長推薦委員会、「懇談会」を開き、被爆者団体・市民団体・研究機関などの代表16人から意見を聴取。
23 生協ひろしま、「きのこ会」と「在韓被爆者渡日治療広島委員会」にそれぞれ30万円、20万円を贈ることを決める。
23 「サダコと千羽鶴」の著者エレノア・コア、広島インターナショナルスクールを訪問。佐々木禎子の物語を話して子どもたちと交流。
23 高村正彦外相、印パ核実験に際し指導性を発揮したことなどを述べた1999年版外交白書を閣議に報告。
24 北大西洋条約機構(NATO)首脳会議、ドイツとカナダが求めていた先制核使用の放棄を否定した「新戦略概念」と共同声明を採択。
25 タス通信、チェルノブイリ原発事故当時、現場で消火や放射性物質の除去など事故処理作業に従事した約25万人のうち、既に1万人が死亡、約4万人が障害者になっていると報道。
26 ウクライナ国議会のチェルノブイリ事故対策委員会、これまでに300万人以上が放射線被曝が原因で何らかの影響を受け、このうち約7万3000人が障害者になったと発表。
26 エレーナ・ブルラコーワ・ソ連科学アカデミー生物化学研究所教授、広島市で講演。約60人が参加。「チェルノブイリ救援募金」などの招きで来日。
26 俳優の舘ひろし、広島赤十字・原爆病院を慰問。
26 NATO、ユーゴ空爆に参加しているNATO軍が劣化ウラン弾を使用していることを認める。
27 ユーゴスラビア連邦セルビア共和国保健省、NATO軍の劣化ウラン弾使用により、コソボ自治州の一部で放射線濃度が上昇していると非難。
27 ピースボート(本部:東京)、ハーグで開催される世界市民平和会議に北朝鮮の代表を招き、北東アジア非核化などについて討議する計画を明らかにする。
27 日本被団協・日本生協連などでつくる「つたえようヒロシマ・ナガサキ」、ハーグで開かれる世界市民平和会議に総勢79人の共同代表団を派遣することを明らかにする。広島県からは、両被団協の代表ら5人が参加。
27 京都市立梅津北小学校6年生58人、修学旅行で広島市平和公園を訪れ、「原爆の子の像」の前で平和をねがう歌を披露。
27 広島原爆資料館、昨年度中に寄贈された被爆資料33点を展示。
27? 「平和のための博物館・市民ネットワーク」(昨年11月開催された第3回世界平和博物館会議を契機に発足)、ニュースレターを創刊。「岡まさはる記念長崎平和資料館」などを紹介。
28 広島市袋町小学校の1961年度卒業生、母校近くで同窓会を開催。「悲しみの伝言板」の残る校舎の保存運動を始める。
28 日本原水協、声明「ユーゴスラビア空爆の即時中止を要求する」を発表。
29 「ヒロシマ・セミパラチイスク・プロジェクト」、セミパラチンスク周辺の核被害者支援の街頭募金を広島市内で実施。
29 秋葉広島市長、2000年の主要国首脳会議(サミット)の開催地が沖縄に決まったことについて、沖縄開催を歓迎する意向を表明。
29 エリツィン・ロシア大統領、核戦力を国防力の柱と位置づける方針を表明するとともに、戦略核だけでなく戦術核戦力を拡充することを命じる大統領令に署名。
30 ペルー・リマ市在住の小平静雄、広島県医師会の在南米被爆者帰国治療事業で帰国し、広島赤十字・原爆病院に入院。
30 近藤幸四郎広島被爆者団体連絡会議事務局長、李実根県朝鮮人被爆者協会会会長ら3人、今夏北朝鮮で開く「原爆展」について協議するため現地に向け出発。
30 放射線影響研究所、広島・長崎の被爆者を対象に甲状腺を重点にした検査を年内に始める方針を明らかにする。
30? 米市民団体「ミネアポリス・ヒロシマ・フレンドシップセンター」、市内のリンデール公園の一角に平和公園を開設。同団体は、米スミソニアン協会の原爆展挫折を契機に設立。