1999年9月のうごき

う ご き
01 日本放射線影響学会第42回大会、広島国際会議場で開催。特別企画「原爆放射線障害研究の原点」で近藤宗平大阪大学名誉教授と脇坂行一元滋賀医科大学学長が講演。-3日。
01 NTT労働組合長崎県支部、定期大会を長崎市内で開催。2日、「長崎県平和・労働センターと各地区労から脱退する」などとする本年度の活動方針を決定。
01 「核兵器廃絶を求める広島・長崎市民の集会」実行委員会、最終会合を長崎原爆資料館で開催。同実行委員会の解散を決める。
01 第13回日本高齢者大会、広島市内で開催。-2日。原爆遺跡巡りなども実施。
01 広島市、「2000-2001年記念事業」の全体テーマや事業内容のアイデア募集を開始。被爆体験を踏まえた世界への情報発信や新しい都市づくりの契機になる事業を柱にする方針。
02 米国ニューメキシコ州サンタフェ市の「ロスアラモス平和プロジェクト」代表シャニン・ソリットと在米被爆者・胤森貴士、広島市の二葉中学校を訪れ、生徒と交流。
03 在米被爆者・胤森貴士、広島市のワールド・フレンドシップ・センターで講演。
03 日本放射線影響学会、声明「低線量放射線影響研究の推進について」を発表。
03 被爆二世の映像作家・田中勝と米国人画家ミラーキュウズ、広島市の己斐小学校と伴小学校を訪れ、児童・生徒と交流。
03 広島市で11-12日に開催予定の全国平和教育シンポジウムへの参加申し込みが14人に止まっていることが判明。
04 大阪市原爆被害者の会、冊子「ノーモアヒバクシャの集い第3集」を発行。
04 広島市立幟町中学校の1958年卒業生、学年同期会を開催。後輩の「折り鶴の碑」建立支援のため募金。
04? 広島県サッカー協会、2002年の日韓共催のワールドカップ期間中に、戦争と紛争の一時停止を世界に呼びかけるアピールを出すよう提案する要請文を、国際サッカー連盟の幹部に発送。
05 広島市視力障害者福祉協会の指圧師ら10人、広島原爆養護ホーム「舟入むつみ園」でマッサージのボランティアを実施。
05 広島市江波山気象館を見直す現地学習会「江波山気象館建築のデザインと技術」。三浦正幸広島大学教授が解説。約50人が参加。
05 広島・長崎両市、原爆展をカザフスタン共和国の旧首都アルマイトで開催。-9月15日。
05 被爆二世の映像作家・田中勝と米国人画家ミラーキュウズ、共同作品「平和の新世紀」の展示会を広島市内で開催。
05 長崎市で開かれた原水爆禁止世界大会の高校生平和集会に参会した高校生ら、香川県善通寺市で高校生平和ゼミナールを結成。
05? 中山高光・熊本県原爆被害者団体協議会事務局長、アメリカの核実験被害者との交流体験をまとめたパンフレット「ベサニーはなぜ死んだ-アメリカにも100万のヒバクシャ」を発行。
05? 広島市立大学と中国人民大学が約1年かけて共同で実施した「「平和観」に関する国際比較調査」の結果がまとまる。
06 外務省、「セミパラチンスク支援東京国際会議」を開催。-7日。約170人が参加。政府、被曝者を支援するため政府開発援助(ODA)に乗り出す方針を明らかにする。
06 広島県原水協、政府に対し第54回国連総会で、期限を切った核兵器廃絶決議などに賛成するよう要請する署名運動を開始。
07 「プルトニウム・アクション・ヒロシマ」と韓国の環境保護団体「韓国環境運動連合」のメンバー、広島市の原爆ドーム前で日本向けプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料輸送に対する抗議行動を実施。
08 広島県被団協など広島の被爆者9団体、参加申し込みが激減した全国平和教育シンポジウムを後援する県教委と市教委に支援を申し入れ。
08 マルケン・チャイジュヌソフ・カザフスタン・セミパラチンスク市長、長崎市を訪れ、伊藤市長と懇談。
08 長崎県、米海軍佐世保基地の救難艇セーフガードが17日に長崎に初入港すると発表。
09 長崎県原水禁・長崎地区労、8月に北朝鮮で開催された原爆写真展の報告集会を、長崎市内で開催。約200人が参加。
09 長崎県教職員組合北松総支部の有志でつくる「平和を考える市民の会」、反核を訴える座り込みを松浦市中央公園で実施。約15人が参加。
09 長崎県教職員組合対馬総支部厳原町支部、毎月9日に反核・平和を訴える座り込みなどの平和運動を同町内で実施。13人が実施。今回が3回目で、対馬での定期的な反核座り込みは初めて。
09 長崎県原水禁と県平和・労働センター、反核・平和と米艦船入港反対を訴える座り込みを長崎市平和公園で実施。約80人が参加。
09 長崎市議会一般質問で、4議員が平和教育などについて質問。梁瀬教育長、「原爆を原点としない」原則を見直す考えを示す。
09 広島市・幟町中学校の1958年卒業生ら、在校生が計画している「折り鶴の碑」建立へ募金約25万円を寄付。
09 マルケン・チャイジュヌソフ・カザフスタン・セミパラチンスク市長、広島市を訪れ、森元助役と懇談。
09 米エネルギー省ネバダ事務所、7回目の臨界前核実験の準備を進めていることを明らかにする。
10 カザフスタンの高校生アイヌル・ムンクガリアバ、広島県坂町の済生会広島病院でリンパ節の切除手術を受ける。セミパラチンスク核被害者が日本で手術するのは初めて。20日、退院し帰国。
10 広島県被団協・県原水協など8団体、米国の臨界前核実験予告に抗議する座り込みを広島市平和公園で実施。約50人が参加。
10 伊藤長崎市長、被爆55周年に当たる来年、同市でNGO(非政府組織)の国際平和会議を開催する意向を明らかにする。
10 広島原爆資料館、絵画などの展示「ヒロシマの体験から平和の願いへ」を開催。-来年夏。被爆者や画家が寄贈した絵画など33点。
11 「沖縄・ヒロシマ青年交流会」、沖縄県で開催。
11 広島市・県医師会・広島弁護士会、「日本の安全保障と核の傘について考える平和シンポジウム」を県医師会館で開催。約80人が参加。
11 日本平和教育研究協議会、第27回全国平和教育シンポジウムを、広島市立幟町中学校で開催。テーマ「21世紀を展望した平和・国際連帯の教育をめざして」。約400人が参加。-12日。全体テーマは「21世紀を展望した平和・国際連帯の教育をめざして」。
11 「春日井の戦争を記録する会」、米軍が模擬爆弾を29市町に計49発投下、約420人が死亡、約1200人が負傷していたとの調査結果を全国平和教育シンポジウムで報告。
11 長崎平和推進協会の「ながさき平和講座」の一般受講生と、被爆者らで構成する同協会継承部会の会員、長崎市平野町の長崎原爆資料館で、同講座の在り方や被爆体験の継承について意見交換。16人が参加。
13 米下院、南太平洋ビキニ環礁の元住民に対し、強制移住への賠償金として計380万ドル(約4億円)を支払う法案を可決。対象となったのは存命中の約90人。
13 東広島市原爆被害者の会、同市福祉センターにある原爆資料展示室を市中心部に移設するよう求める要望書と署名を市長と市議会議長に提出。
14 長崎地裁、「長崎原爆中心地訴訟」で現場検証を実施。
14 金子長崎県知事、「敬老の日」を前に長崎市の恵の丘長崎原爆ホームを慰問。
14 藤田広島県知事、米国が予定している臨界前核実験を中止するよう求めるクリントン大統領あての要請文を在日アメリカ大使館へ送付。
14? 長崎の証言の会、「証言1999-ヒロシマ・ナガサキの声第13集」を発行。
15 長崎の平和団体「核兵器の廃絶を願い、全ての核実験に反対するネットワーク」、国連本部などに派遣して被爆国の核廃絶の願いを訴える「高校生平和大使」のメンバー3人を決める。
15 広島原爆資料館、広島市民が外国に送るメッセージを英文に訳す「翻訳ボランティア」の初の研修会を同館で開催。
15 米紙ワシントン・タイムズ、ロシアが今月8日に極北のノバヤゼムリャ島で地下核実験を実施したもようと報道。
15? 広島原爆資料館、同館のホームページに「資料館バーチャル(仮想)ツアー」のコーナーを設ける。
16 長崎県原水禁、米国が予定している臨界前核実験に対するクリントン大統領宛の抗議文を送付。
16 「ひろしま・祈りの石の会」の招きで来日中のクニオ・ナカムラ・パラオ共和国大統領、広島市を訪れ、秋葉市長と懇談。
17 元大正屋呉服店を保存する会と原爆遺跡保存運動懇談会の代表、広島市レストハウスの保存を求める追加署名2521人分を広島市に提出。
17 広島県原水禁など、「ピョンヤン原爆写真展報告集会」を広島原爆資料館で開催。約200人が参加。
17 長崎市、被爆地域是正に向け未指定地域を対象に実施している証言調査を基に、原爆投下が住民に与えた心理的影響などを分析するための面接調査を10月から実施する考えを明らかにする。
17 橋本大二郎高知県知事、次期県知事選挙で非核港湾条例を公約に掲げない方針を明らかにする。
17 長崎県原水協、米国が予定している臨界前核実験に対するクリントン大統領宛の抗議文を送付。
17 米海軍佐世保基地所属の救難艦セーフガード、長崎港に入港。18日、艦内を一般公開。
18 広島平和研究所、公開シンポジウム「核廃絶への新たな挑戦-東京フォーラムの意義と課題」を広島国際会議場で開催。明石康、今井隆吉など4人を招く。約200人が参加。
18 日本ユネスコ協会連盟・帝塚山学院大学国際理解研究所、公開シンポジウム「「平和の文化」の創造に向けて-寛容・和解・対話をキーワードとして」を大阪YMCA会館で開催。鶴見俊輔・内海愛子・中村尚司が提案。約100人が参加。
18 長崎日大中学校(諫早市貝津町)の生徒、米国ミズーリ州のグリーンウッド小学校の児童と共同で製作した千羽づるを長崎市松山町の原爆落下中心碑にささげる。
18 非核の政府を求める長崎県民の会、米海軍佐世保基地所属の救難艦セーフガードの長崎入港に対する抗議声明文を小渕首相などに送付。
19? 「平和・共同ジャーナリスト基金」、第5回基金賞の候補作品を募集。
20 広島県被団協・県原爆被爆教職員の会など7団体、10月7日に開催する国際シンポジウム「ヨーロッパの戦後和解」で、明石康前広島平和研究所長が司会をすることに反対し、他の責任者を選ぶよう国際文化会館と広島平和研に文書で申し入れ。
20 日本原水協、米国が予定している臨界前核実験に対するクリントン大統領宛の抗議文を在日米大使館に送付。
20 広島市、第4次基本計画(1999-2010年)の素案をまとめる。「平和首都」広島の実現など7項目。
20? 厚生省の「原爆被爆者の被曝線量再評価に関する研究班」、「DS86」の見直し作業のため被爆ガラスや銅の提供を呼びかける。
21 恵の丘長崎原爆ホームの入所者、広島市を訪問。平和公園で広島原爆養護ホーム「舟入むつみ園」の被爆者と慰霊の集いを開く。
21 広島市大竹市医師会など、故マルセル・ジュノー博士の功績をたたえる「足跡展」を大竹市内で開催。-28日。
21? 広島赤十字病院で被爆した赤十字看護婦の制帽が広島市在住の上野照子宅で見つかる。
21? ブラジルに開拓移民として入植した被爆者・川田(旧姓・寺田)幸子の遺稿歌集「花紅に」、同級生らの手により出版される。
22 中川八洋筑波大学教授が、長崎市の平和宣言批判に対する真意をただす長崎市長らの手紙の受け取りを拒否していることが判明。
23 3・1ビキニデー静岡県実行委員会、久保山愛吉の追悼行動を焼津市内で開催。200人が参加。
23 広島市の似島学園高等養護部、「おりづるコンサート」を開催。被爆二世の歌手山村貴子と同学園の音楽クラブが共演。
24 長崎県被爆者手帳友の会、ゴルバチョフ元ソ連大統領のライサ夫人の追悼集会を長崎県教育文化会館で挙行。約60人が参加。
25 「ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト」、8月末に現地を訪れた平岡敬など訪問団による報告会をひろしま国際センターで開催。約70人が参加。
25 デービッド・アンドルーズ・アイルランド外相、第54回国連総会で演説し、緊急の核兵器廃絶を訴える。
25 「中国地方反原発反火電等住民運動市民運動連絡会議」、交流会を山口県玖珂郡大畠町で開催。中国電力管内の19団体から50人が参加。
25 埼玉県入間市の私立東野高校、文化祭を開催。-26日。来年3月修学旅行で広島を訪れる予定の2年生が原爆ドームを製作し展示。
25 世界59か国のキリスト教メソジスト派の学校でつくる「メソジスト学校・大学国際連合」、理事会を広島女学院大学で開催。25人が参加。26日、平和公園や原爆資料館を見学。
26 「核兵器の廃絶をめざし、すべての核実験に反対する長崎ネットワーク」(反核ネット)、高校生平和大使の派遣にむけた募金活動を長崎市内で実施。
27 長崎県・西有家町議会、県町村議会議長会が8月に開催した研修会の中川八洋筑波大学教授の講演について、講演内容への抗議と主催者側に謝罪を求める申入書の提出を賛成多数で決める。
27 プルサーマル用のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を積んだ武装輸送船パシフィック・ティール号、東京電力福島第一原発の専用港に接岸。
27? 広島市、来年4月にニューヨークで開催予定の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に秋葉市長の出席を検討。
28 中国地方建設局、広島市平和公園に建設する「国立広島原爆死没者追悼平和祈念館」の一般競争入札を実施。大手ゼネコン2社の共同企業体が約22億8000万円で入札。
28 福岡高裁、「長崎の原爆展示をただす市民の会」が原爆資料館の南京大虐殺の展示資料に関し、長崎市長に違法確認を求めた訴訟で、市民の会の控訴を棄却。
28 米エネルギー省、7回目の地下核実験を30日に実施すると発表。
29 日本癌学会総会、広島国際会議場など4会場で開催。-10月1日。6000人余が参加。広島での開催は58回の同学会総会の歴史の中で初めて。
29 秋葉広島市長、米国の臨界前核実験予告に対するクリントン大統領あての抗議文を在日米国大使館に送る。
29 伊藤長崎市長、米国の臨界前核実験予告に対する抗議文を在日米国大使に送付。
29 小笠原呉市長(広島県)、米国の臨界前核実験予告に対する抗議文を在日米国大使に送付。
29 金子長崎県知事、米国の臨界前核実験予告に対する抗議文を在日米国大使に送付。
29 広島県原水禁、米国の臨界前核実験予告に対する抗議文を在日米国大使に送付。
29 広島県被団協(伊藤サカエ理事長)、米国の臨界前核実験予告に対する抗議文を在日米国大使に送付。
29 核戦争防止国際医師会議(IPPNW)ドイツ支部から留学生として初めて日本に派遣されたルッツイー・フェアビーク、2ヶ月近くの広島滞在を終え帰国。
30 茨城県東海村の核燃料会社ジェー・シー・オーの東海事業所転換試験棟で臨界事故が発生。3人が大量被ばく。
30 広島平和教育研究所、明石康前所長が10月7日に広島市の開催予定の国際シンポジウム「ヨーロッパの戦後和解」の司会を務めることが困難になったことを明らかにする。
30 広島県大竹市長、米国の臨界前核実験予告に対する抗議文を在日米国大使に送付。
30? 広島市原爆資料館が被爆樹木と認定している市青少年センター西側のシダレヤナギが台風18号の強風に耐えていたことが判明。
33 フォトジャーナリスト・森住卓、写真集「セミパラチンスク-草原の民・核汚染の50年」を刊行。