「1952年」カテゴリーアーカイブ

日本国際法律家協会の30年

『人間にあしたあれ 日本国際法律家協会の30年』(日本国際法律家協会編、勁草書房、19871110)

内容

項目 著者 備考
口絵
第1回アジア法律家会議(1955年1月)、カルカッタ
創立総会(19570427)
<以下未入力>
すぐれて主体的になるために―「序」にかえて 沼田稲次郎
001 第1部 創立のころ 回想の国際会議
002 国際法協の創生期 渡辺卓郎
「1957年4月17日、虎ノ門の霞山会館で創立総会
003
011 大阪支部の初期の活動について 石川元也
013 さまざまに30年-小野清一郎先生のことにもふれて 中田直人
018 カルカッ夕会議と法律家の国際運動 松井康浩
022 回想のコナクリ会議 江藤价泰
027
032 随想的懐想的国屎法律家連帯運動組織論序説 石島泰
040 国法協との25年-コナクリ会議を中心として 尾崎陞
045 第2部 反核 平和 人権の旗をかかげて
046 遥かなラッセル法廷 森川金寿
051 国際人道法サンレモ円卓会議 宮崎繁樹
054
061  反核・平和と国際連帯-ヨークーフォーフムヘの参加をふりかえって   吉岡幹夫
063  ニカラグア国際司法裁判所判決と米議会イランーコントラ調査 井関和彦
071 幼き日の心の傷と核への出会い  保木本一郎
073 パリ「反核集会」でのスピーチ 浦田賢治
077  自らを映し出す鏡 根本孔衛
081  東京裁判と私 根本孔衛
087  忠臣蔵から国際原爆法廷へ  椎名麻紗枝
 092  核時代と自然法  内藤雅義
 099  第3部 国際交流活動に学ぶ
100  中国との法律的交流活動について  甲斐道太郎
104  海をわたった朝日訴訟アピール  小川政亮
108  ロ-マ世界集会に参加して  宇賀神直
111  個人的国際関係論  千葉正士
116  私をギリシャに結びつけた国法協  池田眞規
122  国際交流-日ソおよび日朝交流の回想  森田三男
123  ベトナムとの学術交流-ベトナム法律家協会を再訪して  鮎京正訓
132  ベトナム・1987年 稲子恒夫
136  理事会の末席から  小林和恵
138  はじめての旅-アテネ大会のこと  戒能通厚
142  「国法協はサロン的」か?  大熊政一
146  国法協の30年と国法協との17年  松井芳郎
150  若手研究者と国際交流  新倉修
155  日記的回想  仲剛星子
159  雑感  中村*一
 161  支部活動の強化に向けて  大川真郎
163  機関誌のあゆみ  山本孝
167  初めての旅 鍛冶利秀
171  外国との″距離感″と国際連帯  原田純孝
175  韓国被爆者問題の調査に参加して   山下潔
181  大都市下町市民の老後生活の一端-ウィーン東京の国際比較調査
 187  第4部 回想の群像
188  二つの国際会議に出席して  黒木三郎
191  裸のつきあい―ノルドマンI  ADL会長のプロフィル  斎藤一好
197  IADLソフィア大会とヘルシンキ大会  潮見俊隆
202  走馬看花-日中交流の一齣  利谷信義
206  アルバムの中の人々-広島・長崎と国法協、そしてIADL  仲田晋
213  沼田会長と私  小田成光
218  国法協と私  平山知子
222  国法協30年と私  斎藤誠
225  言葉  彦坂敏尚
228  国法協30年の中で  藤田勇
 233  第5部 私たちの提言 
234  万斛の思ひをこめて-再建国法協に期待する  仁科哲
237  日本国憲法九条の遵守-非戦・永世中立宣言の必要  田畑忍
245  アジア諸国の労働者と日本  本多淳亮
250  核兵器緊急廃絶のために-抑止論を克服  亀田得治
255  世界法への取組み  北尻得五郎
258  国法協30年に思う  小林孝輔
261  平和主義の旗印を高く掲げて-国家秘密法と平和的生存  小田中聰樹
266  新しいくにと法と平和のゆくえーアメリカ・インディアン運動をめぐって  森田宗一
273  日本国憲法九条と日本人の責務  北野弘久
276  ペリー・メイスン弁護士の本当の活動  花田政道
280  民主主義と国家秘密法  杉村敏正
 286  企業活動の国際化と労働者の権利  大和田敢太
291  「国際化」時代に思う  陸井三郎
296  国際化時代と国法協  室井力
297  アパルトヘイト罪と国際連帯運動  家正治
303  地球環境の保全とわが国の責務  豊田誠
308  エリトリア人民の民族自決権  小林三衛
313  国法協と新人  桑原育朗
 315  SDIと法律家 入倉卓志
318  編集後記  小林成光
 322  執筆者紹介

 

原爆第1号―ヒロシマの写真記録

『原爆第1號 ヒロシマの写眞記録』(梅野彪・田島賢裕編 、朝日出版社(発売:洛陽書院)、19520814 )

目次

第Ⅰ部 写真の部
005 原子雲
008 死の街
041 原爆第1号投下されたり
044 原爆直後・市民の表情
065 罹災患者
第Ⅱ部 解説の部
073 原爆1号投下されたり!
姿なきB29の侵入
原爆炸裂の一瞬!
原爆の威力
焦熱地獄“死の街”
涙で綴る体験記
 電車の中に乗客の遺骸ズラリ
 郊外一里で軒並み全滅
 惨!累々たる死骸
 八月六日の朝 松重美人(キャメラマン)
軍都広島と終戦
被害と罹災救助
095 残された原子爆弾の恐怖
いわゆる原爆症
火傷ケロイドについて
原爆の妊婦に与える影響
その後の爆弾症は?
原爆症と遺伝について
105 原子爆弾の威力を解く
原爆の科学的性能
 人体及び動植物に与える影響
 距離的にみた被害状況
 爆風の威力は想像以上
 熱効果と副射線の作用
 直射をうけると水腫れになる
ウラニウム爆弾とは?
 <中略>
121 ピカドン・エピソード集
”ピカドン”の由来
<以下未入力>
137 原爆の研究から使用決定まで
原爆研究の過程
大沙漠地帯で初の実験
ポツダム会談で使用決定
トルーマン大統領の声明
144 あとがき
梅野彪 <以下未入力>
田島賢裕 <以下未入力>

 

 

年表:原爆展(1952年)

年表:原爆展(1952年)

記事
01 19 長崎県など、大阪市近鉄阿倍野百貨店で「長崎県観光と物産博覧会」を開催(-2月2日)。
02 09 長崎県など、京都駅前丸物百貨店で長崎観光物産展を開幕。
02 25 長崎市立山里小学校、自主教育研究会に合わせて「永井博士と浦上の子ら」遺品展を開催。
05 23? 外務・文部両省、6月26日からニューヨークで開催される国際児童図書展覧会に「原爆の子」(岩波書店)など18点を出品することを決める。
07 30 東京都平和会議・世界政府協会・キリスト者平和の会、「大原爆展」を渋谷公会堂で開催。-8月2日。
07 30 東京都平和会議・世界政府協会・キリスト者平和の会、東京都渋谷公会堂で大原爆展を開催(-8月2日)。(アカハタ)
08 06 武蔵野市平和懇談会、井の頭公園で「大原爆展」を開催。-10日。
08 15 立川平和懇談会、赤松・丸木「原爆の図」5部作と東京都立大学の学生有志が集めた写真資料をもとに原爆展を開催。3日間。入場者総数は9907名(子供を加えると1万2000名以上)。(「平和のために-原爆展感想文より」52090901)
09 28 アカハタ、S・Yの詩「ピカドンを許さない-ある原爆展の会場にて」を掲載。
10 07 アカハタ、映画「原爆の図」(今井正作品・新星映画社)を紹介。
11 16 原爆画展、佐世保市公会堂で開幕(4日間)。
12 28 三菱造船労組長崎支部など、原爆図展実行委員会を開催。1958年1月15日から開催予定。

 

 

広島―戦争と都市(岩波写真文庫72)

『広島―戦争と都市(岩波写真文庫72)』(岩波書店編集部編、19520806)

目次

写真 菊池俊吉、相原秀次、林重男、松重美人、ABCC、中国新聞、共同通信、サン・アクメ、岩波映画製作所
天災と戦災 和達清夫
2 原子爆弾
3 原爆の傷痕 長田新
4 「ノー・モア・ヒロシマス」 清水幾太郎

日本印象記-ヒロシマの家

『日本印象記-ヒロシマの家』(フロイド・シュモー、ヒロシマ・ピース・センター、19521001刊)<大原三八雄訳、谷本清発行>

内容

著者 内容
口絵 祈平和灯籠()
江波町住宅骨組み
皆実町住宅
江波町シュモー住宅
江波町シュモー住宅公民館
01 訳者 フロイド・シュモー博士の横顔-序文にかえて(大原三八雄)
01 日本印象記(ヒロシマの家)
71 浜井信三 シュモー博士と広島の家
75 谷本清
78 あとがき

 

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装幀 新延輝雄

 

 

 

雑誌『平和』

雑誌『平和』(1952年6月1日創刊)

編集評議員 (肩書)
柳田謙十郎 戦没学生記念会理事長
清水幾太郎 平和問題談話会
風見章 前国務大臣
上原専祿 科学者平和懇談会
中野好夫 平和問題懇談会
神近市子 婦人タイムス社長
岡三郎 日本教職員労組委員長
妹尾義郎 平和推進国民会議理事長
今中次麿 広島大学法学部長
務台理作 科学平和懇談会員
高桑純夫 科学平和懇談会員
福島要一 日本学術会議会員
淡徳三郎 日本文化人会議副議長
編集事務 西田義郎

 

目次

発行年月日 著者 タイトル
第1号~第15号の発行所:青木書店
1952
01 0601 草野信男 細菌兵器の威力-原子爆弾だけが問題なのではない
0601 足音 学者文化人の平和のための闘い
0601 教育学会平和の叫び
0601 日本平和文化賞関川秀雄氏に贈らる
0601 ”子供を守る会”の結成
0601 書評:青木書店 原爆の図(赤松俊子・丸木位里)
0601 [国立国会図書館副館長中井正一逝去(5月18日)]
0601 書評:「原爆の図」フランスで評判
02 0801 闘うジョリオ・キューリー
本郷新 平和のための美術展
峠三吉 原爆詩集「序」
03 0901 三笠宮崇仁 原爆禁止は全人類の声
正田篠枝 歌集[「さんげ」より4首]
谷本清(神戸) 談話室[関西エスペランチストのエスペラント語による「原爆の図」、「原爆の子」などの紹介]
足音 日本子供を守る会
04 1001 高橋幸八郎 国際教育者会議出席の記
長島又男 新聞・8月15日
中濃 日本で世界仏教会議
足音 国鉄労組新潟本部の平和運動 [新潟県の10ケ所で赤松俊子・丸木位利の「原爆の図」展覧会を開催。10余万の観覧者。]
05 1010 特集:朝鮮戦争の真相
原子兵器に反対する六億の意志
06 1101 編集部 [「東大生産技術研究所有志」による「アサヒ・グラフ」原爆号の英文説明書作成]、[近く岩波版「ひろしま」の英文説明書できる予定]
入江啓四郎 戦犯は釈放すべきか [「非常に不公平」、「特に例をとれば、広島や長崎の原爆である」]
中濃教篤 第2回世界仏教徒会議の陰謀 [9月25日-10月14日、日本で開催。]
文学者代表を送る会の文学準備委員 文学者代表を送る会(9月15日)の文学準備委員メッセージ [亜州及び太平洋地域平和会議に太田洋子・許南麒・檀一雄を送ることを決める。]
長田新 沈黙は共犯である-平和運動の困難点
07 1201 帆足計 広汎な平和戦線を [アジア太平洋地域平和会議準備会からの要請に応じ送られたメッセージ。「日本は世界さいしょの、二発の原子爆弾をうけた民族である」]
草野信男 平和の声 国際医師会議の禁止
ローゼンバーグ夫妻の死刑確定
小島正夫 広島で世界連邦アジア会議ひらく
大山郁夫・平野義太郎 諸国民の平和大会への呼かけ
岩村三千夫 北京会議を貫くもの
富永五郎 科学にも手が廻っている
「戦犯は釈放すべきか」に寄せて [「戦犯裁判の不公正と原爆および無差別爆撃行為を並立して、相殺論的に釈放問題を取上げることも同様に危険である」]
岩崎昶 映画また戦争外道を行く [10月17日の閣議で「原爆の子」の輸出を禁止]
小島正夫 広島で世界連邦アジア会議ひらく
足音 第13回学術会議
天野徳重 官公庁労働組合協議会の抗議 [「去る17日の閣議において文部省第1回特選映画「原爆の子」は一大蔵大臣の発言により海外への輸出禁止が決定された」]
1953
08 0101
09 0201
10 0301
11 0401
12 0410
13 0501
14 0601
15 0701
以下の発行所 青木書店
16 0901v
17 1001
18 1101
19 1201
1954
20 0101
21 0201 臨時増刊 平和巡礼 大山郁夫夫妻帰朝報告
21 0201
22 0301
23 0401
24 0501
26 0601
27 0701
28 0801
29 0901
30 1001
31 1101

原爆の子友の会

原爆の子友の会  結成日:1952年2月17日

年月日 事項
19520217 原爆の子友の会、結成式を広島大学文学部で開催。長田新編「原爆の子」に手記を寄せた児童生徒約100人出席.
19520324 中村巌原爆の子友の会会長ら30名、大阪大学理学部で京阪神の少年少女と交歓会を開く。
19520503 原爆の子友の会、広島大学図書館で大阪原爆の子を守る会と交歓会を開催。
19520730 原爆の子友の会の一行20名、上阪。
19520813 八木保太郎を囲む広島県教組と原爆の子友の会共催の座談会、広島市内の教育会館で開催。約70人(吉川清・谷本清ら)が参加。
19520816 原爆の子友の会の一行20人、東京神田・教育会館で芝居「原爆の子」を上演(朝日新聞)。
19520924? 広島原爆の子友の会、国際医師会議に提出するため原爆体験記を募集。
19530809 大沢幹夫作・原爆の子友の会総出演舞台劇「原爆の子」、広島市児童文化会館で初公開。
19550121 世界民主青年連盟代表を囲む原爆被害者懇談会、広島市内教育会館で開催。原爆被災者の会から20名、原爆の子友の会から5名を含む約100名が参加。
19550512 長田新広島大学教授、モスクワで開催されたソ連国内の平和大会に参加。「広島原爆の子友の会」から託されたソ連の子どもたちあてのメッセージを紹介。

原爆被爆者対策前史年表(1952)

原爆被爆者対策前史年表(1952)

出典:『原爆被爆者対策前史資料集(1945年~1953年)』

1952年

1 5 厚生省から広島県に、軍指揮下での原爆死没者(国民義勇隊・動員学徒・徴用工・女子挺身隊)の調査費用30万円届く。
1 7 広島県、被爆当時の広島市内の国民義勇隊の家屋疎開工事状況をまとめる。8 月3日から毎日義勇隊3万人・学徒隊1万1千人を広島市に動員。
1 16 田坂具隆、長崎日日新聞に掲載した「長崎の歌は忘れじ-演出にあたって」の中で一兵士として広島で被爆したことを明らかにする。
1 17 広島市社会課、全市にわたり、原爆死没者(勤労学徒・徴用工員・女子挺身隊員・国民義勇隊員など)の遺族戸別面接調査開始(2月5日まで、民間調査員約700人動員)。
1 19 広島市教委、各学校長・遺族会長を集めて、原爆犠牲学徒協議会開催。
1 19 長崎市特別都市建設期成委員会、遺家族援護法案に、原爆犠牲者を含むよう運動展開を決定。25日上京し、広島市と協力して、国会・関係官庁に陳情。
1 19 長崎県など、大阪市近鉄阿倍野百貨店で「長崎県観光と物産博覧会」を開催(-2月2日)。
1 21 広島県の原爆死没者調査で、比婆郡の死没者48人判明。
1 21 京マチ子ら、「長崎の歌は忘れじ」のロケのため長崎入り。
1 21? 尾道市、市内在籍の原爆死没者(国民義勇隊員・徴用工員・学徒・女子挺身隊員)の遺族調査実施中(22日まで)。
1 22 長崎市議会、長崎市特別都市建設期成委員会の原爆犠牲者遺族援護陳情を議決
1 23 日赤、原爆攻撃の防御演習を取り入れることを決定、大阪市で近畿地区の指導者講習会を開催(-25日)。27日からは岡山市で中・四国地区の講習会(10日間)。
1 25 産業奨励館復興委員会(広島県貿易協会・広島商工会議所・広島市で組織)、県営として復旧する運動を起こすことを決める。
1 27? 尾道市在籍の原爆死没者遺族13人判明。
1 29 参院本会議で、天野文相、動員学徒犠牲者の遺族も援護対象にするよう努力すると答弁.
1 29 広島・長崎両市議ら、靖国神社事務総長に、原爆死没動員学徒・義勇隊員の同神社合祀を陳情。
1 30 米原子力委員会、原爆傷害調査委員会の研究結果を米議会に報告。被爆女性の出産の場合、男児の出生率が一般より低いなど。(「夕刊民友」)
1 31 田川長崎市長、来広。復興状況を視察。
2 2 長崎市議会議員、原爆犠牲者援護等陳情から帰任報告。原爆死亡者調査費の支給が決り,学徒義勇軍・勤労報国隊員などの死亡者の靖国神社合祀について同神社と話合い。
2 6 広大教養部学生大会(皆実分校講堂)に500名参加.「わだつみの悲劇をくりかえすな. ノーモア・ヒロシマ」など5基本スローガン.
2 6 広島市の原爆死没者調査で、1830人が判明。広島県による郡部の調査では1742人が判明。
2 08? 大阪大学理学部学生自治会、長田新編「原爆の子」の感想文集「原爆の子に答える」第1集を発行。
2 9 長崎県など、京都駅前丸物百貨店で長崎観光物産展を開幕。
2 12? 広島市議会副議長、全国議長会より帰任報告。原爆死没学徒・義勇隊員の弔慰問題について、地元調査の完了・靖国神社合祀が先決、と語る。
2 15 広島市、原爆死没学徒・国民義勇隊員・徴用工・女子挺身隊員調査の中間集計発表、計7528人判明。
2 16? 長崎市特別都市期成委員会、3月1日から各町民生委員を通じて原爆犠牲者調査の実施を計画。
2 17 原爆の子友の会結成式.長田新編「原爆の子」に手記を寄せた児童生徒約100人出席.
2 17 第4回広島医学会総会「講和条約議会批准を記念する原子爆弾症に関する研究 発表会」、広島市で開催。被爆後75日間の被爆者の臨床的観察の報告や原爆の遺伝に及ぼす影響に関する発表など。
2 18 広島長崎特別都市建設期成委員会第1回総会を、長崎市で開催。両市特別法に よる建設事業促進・原爆犠牲者の援護に関する請願書を政府・国会に提出・共同陳情することを決定。
2 22 エズラー・デニング英国大使、来崎。
2 25 長崎市立山里小学校、自主教育研究会に合わせて「永井博士と浦上の子ら」遺品展を開催。
3 3 長崎市議会副議長ら、原爆犠牲者援護など陳情のため上京。同市社会課の調査によると、原爆死亡者73884人うち徴用工6582人・動員学徒3413人・挺身隊員50人計10045人(推定)。
3 4 長崎市立城山小学校、教育心理学専門家を招き、原爆学級編成について協議。
3 7 長崎市、原爆犠牲者調査要項の説明会実施。調査対象:国民勤労隊・徴用工・学徒報国隊・女子挺身隊、3月10日から31日まで市内民生委員が戸別訪問。
3 8 長崎市立城山小学校、同校入学予定児童の身体検査を実施。うち、原爆被災児童36名に対しては別個に知能検査を実施。
3 11 長崎県議会厚生委員会、遺族援護法の原爆犠牲者への適用を政府に陳情する請願採択。
3 12 長崎復興平和博の工事現場から掘り出された原爆犠牲者の遺骨の慰霊祭を執行
3 14? 大村市社会課、長崎原爆による死傷者調査実施中、該当者に届出要望。
3 17 長崎市平和祈念像協賛会、理事会を開催。20日から2000万円を目標に募金運動を実施することを決定。
3 18 広島県世話課長、全国世話課長会議より帰任報告。審議中の戦傷病者戦没者遺族等援護法案は、純軍人軍属を対象とし、広島市の原爆死没動員学徒・徴用工などは見込みがない。
3 18 ABCC、原爆被害調査研究発表会、長崎市で開催。白血病・遺伝等に関する研究発表。
3 22 広島長崎特別都市建設期成委員会長任都栗一興、原爆犠牲者援護の中央陳情より帰任報告。広島県世話課長の報告を否定し、犠牲者の調査書が提出されれば 、援護予算が計上される見通しであると語る。
3 24 原爆殉難者供養塔保存会、長崎市岩川町の供養塔前で彼岸会追悼法要を執行。
3 24 中村巌原爆の子友の会会長ら30名、大阪大学理学部で京阪神の少年少女と交歓会を開く。
3 25 広島市、原爆死没者(学徒・徴用工など)調査ほぼ完了。国民義勇隊3374人・動員学徒5796人・女子挺身隊550人・徴用工688人・所属不明380人、計10788人判明。
3 26 衆院厚生委戦傷病者戦没者遺家族等援護法案をめぐる公聴会第2日。公述人と して広島県原爆犠牲者遺家族援護促進委員会委員長任都栗司(広島市市議)出席、原爆被災学徒・女子挺身隊員・徴用工・義勇隊員の遺家族も援護対象とするよう主張。
3 27 僧職小林葆生、再軍備に反対して広島市原爆ドーム横の大仏殿で割腹自殺をはかる(朝日新聞)。
3 28 広島戦災児育成所の原爆孤児10名、中学卒業祝いに上京。
3 28 長崎市の東宝喜楽館、映画「長崎の歌は忘れじ」の招待試写会を開催。
3 28 広島逓信病院、被爆職員の体験発表座談会開催。
3 29 広島県教職員組合第9回定期大会.-30日。「教え子を戦場に送るな」のスローガンを採択する.
3 29 新藤兼人、「原爆の子」のシナリオの下調べのため広島入り。原爆1号の吉川清のケロイドを見る。(「世界」1952.8)
4 1 戦没者遺家族援護法が、原爆死没学徒・徴用工に適用されることが判明。
4 4 長崎市立城山小学校入学式。新入学児童259人(うち被爆児童40人)を対象に 原爆学級2クラスを編成。
4 7 広島の原爆当日に生まれた3人、小学校に入学。
4 10 長崎復興平和博覧会、開幕。
4 13 長崎ユネスコ協会、松山町の原爆公園でユネスコ移動公民学校を開催。
4 19 日本学術会議、講和発効後の原爆医療調査の再開を決定。(毎日新聞)
4 21 ABCC、講和発効後、研究が日本側に引き継がれるという報道を否定。
4 22? 広島市児童福祉事務所、未亡人の生活実態調査の結果をまとめる。主な原因:夫が戦没・戦災死したもの1301名、病死989名、不慮の死124名。
4 23 長崎市議会原爆都市建設特別委員会、講和条約発効後、米国に原爆被災者遺族 に対する特別援助を懇請することを決議。
4 25 戦傷病者戦没者遺族等援護法案、成立。国家総動員法による徴用工・動員学徒・女子挺身隊・国民義勇隊員死没者の遺族に弔慰金支給。
4 25 元広島市復興顧問モントゴメリー、市役所を訪問。
4 28 サンフランシスコ「平和」、日米安保条約発効。
4 28 戦傷病者戦没者遺族等援護法成立の報告会、広島市で開催。
4 28 長崎国際文化会館、起工式を挙行。
4 30 戦傷病者戦没者遺族等援護法公布。
5 1 講和後初のメーデー.県下で4万人参加.広島では松川裁判の公正を求める緊急動議可決.会場に原爆の惨状を描いた絵や写真 100枚近くを展示.
5 2 広島県・市、戦没者追悼式を広島市児童文化会館前広場で開催。約1万人が参加。
5 3 原爆の子友の会、広島大学図書館で大阪原爆の子を守る会と交歓会を開催。
5 4 広島原爆犠牲者12800柱を靖国神社へ合祀。
5 7 原爆犠牲者遺家族援護促進委員長任都栗一興、靖国神社へ合祀された広島市の原爆死没者のうち、学徒義勇隊死亡者8205人分の名簿を同神社に納める。
5 12 広島長崎両県出身国会議員、「広島長崎特別都市建設促進議員連盟」を結成。両県特別都市建設事業促進と原爆犠牲者遺家族の援護措置の実現を図る。
5 12 全国世話課長会議、東京で開催。遺族援護法による広島県昭和27年度年金・弔慰金額決定。原爆死没学徒・徴用工など(約2万人)に、一時金1柱3万円支給
5 20 社会科学研究会(広島文理科大学)、吉川清の写真50葉と土井晩鐘の原爆の画12点で原爆展を開催。中野好夫が参加し座談会を開く。-21日。
5 20 文芸春秋新社、広島市中央公民館で中野好夫・真杉静枝らを迎えて文芸講演会を開催。
5 20? 広島長崎特別都市建設促進議員連盟、当面の運動方針決定。政府またはアメリカが一般の原爆傷害者の治療の責任をとる、など。
5 23? 外務・文部両省、6月26日からニューヨークで開催される国際児童図書展覧会 に「原爆の子」(岩波書店)など18点を出品することを決める。
6 5 近代映画協会の映画「原爆の子」、広島市内でクランクイン。
6 06? 広島県・市、遺族援護法による原爆死没者弔慰金の支払いについて、被爆証明の方法の基本方針を決定。遺族または団体責任者(町内会長・学校長・事業主など)の申請により市長が証明、そのための特別調査会を設置。(朝日新聞)
6 10 広島の原爆乙女9人と「原爆一号」吉川清、作家真杉静枝らの斡旋で、東大付 属病院小石川分院外科で受診。広島ピースセンター理事長長田新ら同行。入院・治療費の募金運動への動き活発化。
6 11 原爆乙女の一行10名、東京・巣鴨拘置所を慰問。吉川清、大田洋子より抗議の電話を受ける。
6 12 原爆乙女らの慰問を受けた巣鴨の戦犯ら、楠瀬常雄に感想文を託す。
6 14 ヒロシマ・ピース・センター事務局長マーヴィン・グリーン、来広。15日、流 川教会で孤児約60名と対面。
6 14 原爆乙女ら一行、東京から帰広。映画「原爆の子」のロケ隊が出迎え。
6 15 峠三吉「原爆詩集」(青木文庫)を刊行.
6 19 木村忠二郎引揚援護庁長官、来広。原爆死没者の弔慰金について、広島市から被爆証明方法などの正式な申請があり次第早急に対応すると発言。
6 20? 広島市、原爆死没者の弔慰金支払いについて資料完備のため、7月1日の住民登 録で再調査を計画。
6 21 中国5県民生部長会議、広島市で開催。旧総動員法関係の犠牲者に対する弔慰金の支給方法等について協議。(朝日新聞)
6 21? 広島市役所職員組合、映画「原爆の子」完成のために募金活動をおこなうことを決める。
6 22 長崎復興平和博覧会、閉幕。
6 25 長崎市戸町中学校教師酒井春子(29歳)、急性白血病で死亡。
6 25 広島地区労働組合会議、結成大会を開催。8月6日に平和大会を開催することを決議。
6 27 広島の画家福井芳郎、原爆の記録画の制作に着手(朝日新聞)。
6 ? 「婦人タイムズ」、吉川清と神近市子の対談「私タチハ見世物デハナイ-”原爆娘”の上京をめぐって」を掲載。
6 吉川清、峠三吉・山代巴・増岡敏和・川手健らに被害者組織作りについて相談
7 1 広島市、市内外科医・診療所の無料奉仕で、原爆症に悩む市民を対象に、治療の可否・治療のための必要経費など調査(15日まで)。
7 2 第5回広島長崎特別都市建設期成委員会、広島市で開催。外国資金による被爆 者治療機関設立など政府への要望事項決議。原爆死没学徒の靖国神社合祀推進を申し合わせ。
7 02? 浜井広島市長、文芸春秋6月号のトレイシー女史のヒロシマ印象記に抗議を表明。07 04   広島市議会厚生委員会の一行、金輪島で原爆遺骨約10体を発掘。
7 04? 広島市、8月6日に原爆慰霊碑に奉納する過去帳を製作中。心当たりの者へ市調査課への届出を要望。
7 5 任都栗遺家族連盟会長ら、広島市の金輪島で4日発見された原爆死没者の遺骨 を発掘収容(29柱)。
7 9 大山郁夫を迎えた広島市児童文化会館で平和講演会.聴衆3000人.アジアの不戦を強調.
7 10 広島県安芸郡坂町で、原爆死没者遺骨発見。関係者の話によると、埋葬された遺体は160体以上。
7 10 原爆傷害者厚生会、広島市内・朝日ホールで懇談会を開催。会員50人、映画「原爆の子」ロケ中の新藤監督・乙羽信子らも出席。参加者から「原爆投下についての米国の責任」が問題にされ、損害賠償の訴えがなされる。
7 12 広島ピース・センター東京協力会、発足。
7 13 広島平和友の会,YMCAで例会.FOR川本一郎,海田市町議法山大麓の実相報告をうけ,海田市への火薬庫設置反対を決議.
7 13 ラジオ東京、原爆記念日に放送の「原爆の体験についての座談会」を長崎市で収録。
7 13 長崎市永井図書館起工式。
7 13 仁都栗一興広島・長崎特別都市建設期成委員会(委員長)、オーナー・トレイシーに抗議文を発送。
7 13? 広島の旧陸軍船舶部隊関係者、被爆直後の原爆負傷・死没者の輸送・遺体処理について証言。似島(約7000人)・金輪島(2-3000千人)・坂村鯛尾(5-600人)・小屋浦に輸送。
7 14 広島の原爆乙女3人、上京し、東大病院小石川分院に入院。12日発足したヒロ シマ・ピースセンター東京協力会(真杉静枝・池田満子蔵相夫人ら)が、治療費など負担。
7 15 ABCC運輸部労働組合結成.18日組合つぶしのための解雇通告.8月8日,9月4日労組48時間ストライキ.9月9日妥結.
7 18 広島市内外科医・診療所で行われた原爆傷害者の調査(7月1日~15日)結果まとまる。カルテ1405人のうち完全回復の見込み214人・ある程度回復の見込み467人で治療費約300万円の見込み。
7 19 長崎ユネスコ協力会、勝本清一郎日本ユネスコ連盟理事長を迎えて、講演会を開催。
7 21 長崎市、平和記念祭準備実行委員会を市議会議場で開催。学校・文化団体・宗教団体・民生委員など約50名が参加。
7 23 ABCC、広島市に、原爆生存者調査(1950年10月1日国勢調査と同時実施) の結果を通知。広島原爆の被爆生存者は全国で157575人うち広島市内に98102 人。
7 23 長崎特別都市建設期成委員会、長崎市議会議場で開催。
7 24 長崎市平和祈念祭準備委員会、広島の中・高校生を招待して「平和への誓」を発表してもらうことを申し合わせる。
7 27? 長崎市・長崎県教育委員会・長崎民友新聞社、原爆体験記募集(8月5日まで、7日審査会)。
7 28 吉川清、原爆娘を宣伝に利用していると谷本清に抗議。
7 29 朝日新聞(広島版)、連載「原爆白書」(~8月2日,5回).
7 30 東京都平和会議・世界政府協会・キリスト者平和の会、東京都渋谷公会堂で大原爆展を開催(-8月2日)。(アカハタ)
7 30 原爆の子友の会の一行20名、上阪。
7 31 広島市、市内二葉山ろくで、原爆死没者遺体52体を発掘。
8 1 東大斉藤信房助教授、長崎の泥砂土からプルトニウムの検出に成功。
8 1 平和擁護日本委員会、世界平和評議会書記長ラフィットの広島平和国民大会・全九州平和大会宛の祝電を受け取る(アカハタ)。
8 3 肥川治一郎編「原爆の子―広島の少年少女・魂の叫び」(日本労働組合総評議会情報出版部)発刊.
8 4 広島長崎特別都市建設期成委員会、長崎市で開催。任都栗委員長、ABCCに対し原子病患者をモルモットぐらいにしか考えていないと批判。被爆者に対する治療機関・社会施設の建設など米への申し入れを決定。(読売新聞)
8 4 広島高検など在広治安取締関係首脳部、治安懇談会を開催。共産党の平和市民大会に厳戒体制で臨むことを決定。
8 5 長崎市・長崎県教育委員会・長崎民友新聞社、「私の原爆体験記」の募集を締め切る。9日、民友新聞紙上に掲載。
8 5 広島市中島供養塔で、広島市内・近郊で発掘された原爆死没者遺骨のうち無縁仏506柱の納骨法会開催。
8 05? 国際医師会議(10月16-18日於イタリア・モンテカチーニ)で、「原爆症に関する日本医師有志の見解」(同会議日本準備会が本部に送ったもの)が、正式議題として採択されることになり、同準備会、草野信男・山本杉・塩田正雄の派遣を決定。
8 6 広島市慰霊式ならびに平和記念式典、中島公園内慰霊碑前で開催。約1000名参加。
8 6 岩国基地駐留英連邦軍の軍用機、平和式典上空から三色の花輪をパラシュートに付して投下。
8 6 平和記念都市建設碑(原爆慰霊碑)除幕.
8 6 浜井広島市長、チェコのプラーグ市世界平和委員会から平和記念式に寄せる電報を受け取る。
8 6 広島地区労,平和国民大会を開催(原爆記念館前で).800人参加.
8 6 峠三吉,広島平和祭で詩「八月六日」「よびかけ」を朗読.25日「アカハタ」掲載.
8 6 「広島―戦争と都市」(岩波写真文庫)発刊.
8 6 「アサヒグラフ」8月6日号,「原爆被害の初公開」を特集.
8 6 世界連邦建設同盟・同広島協議会・同国会議員会、衆議院会館で世界連邦アジア会議の準備大会を開催。(朝日新聞)
8 6 広島県海田市町青年郷友会、明顕寺で原爆犠牲者追弔会を開催。
8 6 旧広島県立二中の慰霊碑の除幕式。
8 6 広島市の平和記念公園で原爆死没者慰霊碑除幕、過去帳奉納。
8 6 広島戦災供養会、広島県宗教連盟による慰霊祭を、中島供養塔で執行。約2000人が参列。
8 6 宗教者平和運動協議会・広島長崎両県在京県人会など、ノー・モア・ヒロシマ平和法要を東京・築地本願寺で挙行。
8 6 比婆郡庄原町・宝蔵寺の原爆犠牲軍人の碑前で追悼会。
8 6 長崎市原爆資料保存委員会、長崎市城山小学校で原爆思い出座談会を開催。
8 6 武蔵野市平和懇談会、井の頭公園で「大原爆展」を開催。-10日。
8 6 テーラーABCC所長、ABCC批判に対し、ABCCは完全な診断を行っており、これは完全な治療の第一歩であると回答。
8 6 映画「原爆の子」(近代映画協会・劇団民芸製作、新藤兼人監督)、広島で初公開。吉村公三郎・新藤兼人・乙羽信子・宇野重吉ら広島入りし、各方面に挨拶。
8 6 吉川清など原爆被害者の会の発起人、平和記念式典会場で会員を募集。
8 6 広島平和国民大会、広島市民広場で開催。原爆1号患者吉川清らが、挨拶。
8 6 郵便友の会第4回全国大会、広島市で開催。
8 7 広島郵政局、広島駅前の平和記念ポストの除幕式を挙行(朝日新聞)。
8 8 広島市の児童・生徒代表2人、長崎市平和祈年祭に出席のため長崎入り。
8 8 長崎市、平和祈念祭を三菱会館で挙行。午後7時半開会。約3000人が参加長崎市平和祈念祭式次=開会の辞、「平和の誓」斉唱(長崎放送合唱団、長崎東登校合唱団)、式辞(長崎市長)、メッセージ(県知事、市議会議長、日本国連協会長崎支部長、長崎ユネスコ協力会長)、長崎・広島両市高校生「平和の誓」朗読(4名)、宣言(長崎市長)、閉会の辞、映画「長崎の歌忘れじ」他。
8 08? 6日広島市の慰霊碑に奉納された過去帳(57902人分)に記帳もれの265人判明 今後の判明分とまとめて翌年8月6日に追加記帳。
8 9 長崎市、「長崎市原爆犠牲者慰霊式」を国際平和記念公園で開催。午前10時半から。式次=開式の辞(杉本市議)、「平和の長崎から」斉唱(カトリック合唱団、市署ブラスバンド)、追悼の辞(長崎市長)、慰霊の辞(遺族代表・遺児代表)、供花(長崎市長、同婦人、遺族代表30名)、黙祷(11時2分)全市一斉、<あの子らの碑>(山里小学校児童、市署ブラスバンド)、閉会の辞。
8 9 諌早市長田婦人会、同中学校で原爆犠牲者慰霊祭を執行。
8 9 大村市、市内野田墓地で原爆で死亡した無縁仏111柱の供養祭を執行。
8 9 長崎・大橋原爆供養塔奉賛会、元三菱長崎兵器製作所大橋工場跡で原爆殉難者の追悼法要を挙行。
8 9 長崎刑務所長崎支所、原爆犠牲者の慰霊祭をかねて慰霊塔の除幕式を挙行。
8 9 長崎大学、医学部講堂で原爆追悼慰霊祭を執行。
8 9 長崎県教組・県労評など、平和大会を開催。
8 09? 長崎婦人少年室、原爆による婦人負傷者の被害程度とその後の症状を調査、結果発表。
8 10 原爆被害者の会発会式.吉川清・佐伯晴代・内山正一・上松時枝・峠三吉の5 幹事を決定.事務局を原爆ドーム裏吉川清方に置く。
8 10 学芸光画社、スライド「原爆の子」を製作。
8 10 藤田隆国(広島市妙法寺僧侶、原爆被害者の会発起人)、電産長崎県支部、日教組支部などを訪問、長崎での被害者の会の組織化を呼びかける。(長崎民友)
8 10 長崎市城山小学校で広島の生徒を迎えて被爆児童座談会を開催。
8 12 長崎市桜馬場町一区自治会、戦没者・原爆死没者の慰霊祭を天満宮で執行。
8 12 第7回日本公衆衛生学会(於札幌)で、ABCCのレイノルズ博士、被爆児童 の発育調査結果報告。
8 13 八木保太郎を囲む広島県教組と原爆の子友の会共催の座談会、広島市内の教育会館で開催。約70人(吉川清・谷本清ら)が参加。
8 15 立川平和懇談会、赤松・丸木「原爆の図」5部作と東京都立大学の学生有志が集めた写真資料をもとに原爆展を開催。3日間。入場者総数は9907名(子供を加えると1万2000名以上)。(「平和のために-原爆展感想文より」
8 16 長崎市信愛女学院、「平和の乙女の碑」を除幕。
8 16 原爆の子友の会の一行20人、東京神田・教育会館で芝居「原爆の子」を上演
8 18 長崎市婦人会評議員会,広島市婦人会と提携して平和運動に乗り出すことを決定。08 20   長崎大学医学部、長崎市内巡回原爆障害者調査開始(30日まで)。
8 23 吉川清、朝日出版社が「ヒロシマの写真記録」に自分のケロイド写真を無断掲載していることについて抗議文を出す。
8 24 原爆被害者の会、広島市原爆ドーム裏の吉川清宅で第1回幹事会を開催。原爆傷害者の治療は投下国あるいは日本の政府の責任として、無料診断と治療などを政府・国会・広島市当局などに陳情することを決定。(「社会タイムス」9.7、人類愛善)
8 25 アカハタ、峠三吉の詩「八月六日」を掲載。
8 25 長崎大学医学部、原爆被害者調査中間報告、76人検診。
8 25? アサヒ・ニュース原爆特集(363号)、公開される。被爆直後のフィルムの一 部(アカハタ)。
8 26 長崎県福江町、同町の軍人・軍属・原爆犠牲者の合同慰霊祭を執行。
8 26? 新星プロ、「原爆の図」の映画化を計画。(朝日新聞)
8 30? 厚生省、ABCCの研究範囲を広島・長崎両県下郡部在住の被爆者(約4万5千人)まで拡大することを決定。(誤報)
9 1 原爆の詩編さん委員会,「原子雲の下より」(青木文庫)発刊.
9 3 原爆乙女の治療募金に関する懇談会、東京で開催。ヒロシマピースセンター東京協力会が中心となり、全国に募金を呼びかけ。12日~14日、東京で募金サイン会実施、40万円の純益。
9 4 広島市社会課、市内外科医・診療所の協力による原爆障害者調査(7月1日から実施)のカルテ869人分を集計、半数以上が治療すれば全快もしくは快方に向 かう見込み。
9 9 映画「原爆の子」、長崎市喜楽館で特別招待試写会。
9 12 ヒロシマ・ピース・センター東京協力会、原爆乙女達のための一流スター(高峰秀子ら)ブロマイド募金を東京銀座・松阪屋で開催(-14日)。
9 13 「原爆症状研究会」および「国際医師会議を支持する市民の夕べ」(同会議日本準備会長崎支部主催)、長崎市で開催。同会議に出席する東大外科塩月正雄出席。
9 16 古月舞踊研究所、「ノーモア・ヒロシマズ」の最後の振付けを原爆ドーム内で実施(朝日新聞)。
9 17 広島市の原爆被害者の会協力会など、基金募集のため新協劇団「死んだ海」の公演を児童文化会館で開催。
9 17? 広島大学理学部分析化学研究室、放射能総合研究室の設立を計画。
9 18 長崎大学医学部調外科部長・田川長崎市長・溝上長崎市議会議長、被爆者治療対策について協議。調外科、8月以降被爆者277人を無料診療、被爆者に受診を呼びかけ。
9 18 吉川清、西宮市の映画「原爆の子」推薦懇談会の招きで西宮市入り。
9 20 広島市社会福祉事務所の調査によると、同市内の身体障害者手帳交付済みの者 1182人、うち原爆による障害者は6人。
9 20 国際医師会議準備会・朝日新聞社、講演会「原子爆弾と医学」を東京本社で開催。講師:都築正男、山本杉、林タカシ、永井潜。
9 20 吉川清、西宮市東口公会堂で開催の「原爆の体験を聞く夕」で講演。
9 23 広島市・中国新聞社、古月舞踊研究所の舞踊劇「ノー・モア・ヒロシマズ」の公演を児童文化会館で行う。
9 24? 広島原爆の子友の会、国際医師会議に提出するため原爆体験記を募集。
9 25 読売新聞、広島入りする世界的な理論物理学者一行に対する藤原広島大学理学部長・児玉達朗(広島大学理学部学生)・村戸由子・長岡省吾・吉川清の談話を掲載。
9 26 日本放射災害剖検委員会、第2回会合を広島市のABCCで開催。
9 28 アカハタ、S・Yの詩「ピカドンを許さない-ある原爆展の会場にて」を掲載
9 29 日本学術会議原子爆弾災害調査研究班第1回協議会、呉市(広島医大)で開催 白血病・白内障・ケロイドに関する研究発表。
9 29 吉川清、LIFEに紹介される。
10 3 英国がオーストラリアのモンテ・ベロ島で、初の原爆実験。3番目の核保有国 に。
10 6 吉川清(原爆被害者の会)、武谷三男・佐久間澄・川手健らとともにABCCを訪問。テーラー所長に無料治療機関を設置するよう要求し拒否される。
10 7 アカハタ、映画「原爆の図」(今井正作品・新星映画社)を紹介。
10 7 広島文化振興会・広島県・市教委、武谷三男を迎えて自然科学講座を開催。
10 9 フロイド・シュモー、長崎市役所を訪問。
10 11 イタリア・モンテカチーニで開催予定の国際医師会議が、同国政府により開催禁止されたことが判明。
10 12 第2回世界仏教徒会議広島大会,児童文化会館前広場に20数カ国代表180名参 加. (13日まで)
10 15 京都市立美術館で原爆乙女献金似顔絵画き行動美術展を開催(-26日)。
10 16? 広島市遺族厚生連盟支部長会、原爆関係に年金・弔意金を早急に交付するよう厚生大臣などの要請することを決定。
10 17 広島市、市内二葉山ろくの原爆遺体発掘作業の再開を決定。
10 17 閣議、映画「原爆の子」の海外輸出を禁止。(アカハタ)
10 18? 広島市表彰審査委員会(松坂義正会長)、第1回市政功労者表彰事業として原爆被害を阻止した人の推薦を募る。
10 20 原爆被害者の会、第2回幹事会を開催。川手健を正式に事務局長とし、人件費 の支出(月3,000円)を決定。ABCCに一切協力しないことを決定、ウィーンで 開催予定の世界諸国民平和大会に送る代表に吉川清を選出。
10 23 山下義信参院議員によると、11月上旬、原爆死没者弔慰金の支給対象に関する厚生省次官通報が発令され、年内に支給開始の見込み。
10 24 マーフィ駐日米国大使、来崎。
10 30 ダルメスワール世界平和仏教徒大会インド・セイロン代表ら一行、来崎。
10 30? 広島県比婆郡庄原町で原爆死亡軍人の遺骨(約80柱)、発掘。(朝日新聞)
11 1 米国が太平洋マーシャル諸島のエニウェトク環礁で、初の水爆実験。
11 1 長崎市山里小学校、5年生以上の児童約600名で「あの子らの碑」第3回設立記 念式を開催。
11 2 東京都南多摩郡町田町などの「都南映画教室」の代表、原爆被災者への募金1 万3000円と見舞文200通を持って広島入り。映画「原爆の子」を見て計画(朝 日新聞)。
11 3 世界連邦アジア会議,広島市本川小学校で開催.-6日。県労会議・原爆被害者の会・婦人民主クラブ広島支部・新日本文学会広島支部・人民文学広島友のなど17団体が大会へメッセージを寄せる.
11 3 原爆被害者の会、世界連邦アジア会議参加者に英文のアピール(英文)を発表
11 3 世界連邦アジア会議インド代表パール博士、広島市の原爆慰霊碑に参拝。碑文に異論を唱える。
11 4 佐古美智子、広島原爆乙女の会40名を代表して世界連邦アジア会議で挨拶。
11 4 パール博士(インド代表)、世界連邦アジア会議で原爆投下の人道的責任に論及。
11 6 パール博士,広島ガスビルで開催の高裁・高検主催の懇談会で,アメリカが朝鮮で細菌弾を使用していると非難.
11 6 パール博士,原爆慰霊碑の碑文に異議をとなえる.10日,広大雑賀教授反論
11 7 広島市衛生課、市内二葉山ろくの原爆遺体発掘作業開始、4体発見。
11 8 横浜市の鶴見文化会、赤松俊子を招いて講演会「原爆の広島」を開催(アカハタ)
11 12 広島県、原爆犠牲の国民義勇隊員らに対する弔慰金受付事務を開始するよう通知を受ける。国民義勇隊3882、動員学徒6169、徴用工696、女子挺身隊574、その他322、合計11643人。
11 12? 広島逓信病院外科部長三木直二、原爆によるケロイドの効果的な手術方法を開発。
11 13 広島市議会厚生委員会、原爆遺族の弔慰金問題について協議。原爆死没者認定のための審査会の設置など、委員から要望。
11 13 広島・長崎特別都市建設委員会、広島市議会で開催。
11 14 マイキ正岡(アメリカ移民の功労者)、来広。上流川教会で原爆娘13人と対面
11 15 「改造」,増刊号「この原爆禍」を発刊.
11 16 原爆画展、佐世保市公会堂で開幕(4日間)。
11 18 山下義信参院議員によると、原爆死没者遺族に弔慰金のほかに遺族年金支給の見込み。
11 18 広島市で、原爆遺家族援護促進会、会合。運動方針(国家総動員法による犠牲者の援護対象の枠拡大など)決定。
11 19 広島市議会厚生委員会、原爆死没者弔慰金の取扱・五日市戦災児育成所の広島市への移管などについて協議。
11 19 長崎大学医学部の曲がり煙突の取り壊し始まる。
11 19 ハロルド・ブルー博士、ABCC顧問として来広。
11 20 広島市、京都市伏見板橋小学校の「原爆にあった人を慰める会」から慰問文23 0通などを受け取る。
11 20? 広島市、原爆当時の地域国民義勇隊幹部名簿作製中、関係者の連絡を要望。
11 22 第28回長崎医学会総会、長崎市で開催。長崎大学医学部朝永助教授、原爆と白血病の関係について、とくに関係づけるものはない、と報告。
11 24 第3回広島市民生委員・児童委員大会。末高早大教授が講演。
11 28 引揚援護庁事務官来広、戦傷病者遺族等援護法に基づく原爆死没者関係弔慰金交付の厚生次官通牒を広島県・市に交付。交付の対象は、国民義勇隊員で、8 月6日疎開作業中被爆死亡した者。
11 29? 広島県、ベルギー大使館から原爆前後の妊産婦の取扱についての問い合わせを受け取る。内務省の原爆攻撃対策のため。
12 4 広島市、原爆死没国民義勇隊員の弔慰金支給について、名簿作成のため、当時の義勇隊隊長などに隊員の認定を依頼。
12 4 原爆被害者の会、第3回幹事会を開催。(「半年の足跡」)
12 06? 元海軍指定管理工場長崎三菱4工場に勤務中原爆・空襲によって死亡した徴用 工・動員学徒・女子挺身隊員の靖国神社合祀が決定、長崎市、該当者に軍属任命手続きを呼びかけ。
12 7 東京都目黒区の羅漢寺で移動演劇団「さくら隊」の原爆殉難碑、除幕
12 8 東大病院小石川分院に入院治療中の原爆乙女の治療経過中間報告会(ヒロシマピースセンター東京協力会主催)、東京で開催。(朝日新聞)
12 08? 朝日ニュース、映画「原爆の長崎」を製作。
12 9 広島の原爆乙女(13人)、阪大・大阪市大で受診。
12 9 広島・長崎の議員連盟総会を東京で開催。会長に岩沢忠恭参議を決定。
12 12 ウィーンで諸国民平和大会(19日まで)。
12 12 浜井広島市長・広島市議会議長・厚生委員長、原爆都建設促進連盟総会・原爆遺家族援護法適用範囲拡大陳情より帰任・報告。
12 14 「原爆乙女の治療-何故東京や大阪でやる?」
12 14 原爆被害者の会、第1回総会を開催。6人の幹事を選出:温品道義・神田周三・内山正一・山田正喜・佐良田信夫・吉川清。事務局長:川手健。(「半年の足跡」)
12 15 作家真杉靜枝から田川長崎市長に、東大清水外科での長崎の原爆娘の治療を照会。
12 15 ABCCテーラー所長ら、吉川清の案内で広島の原爆被害者の職場や住居を訪問。
12 16 広島市、援護法に基づく原爆死没者弔慰金の請求受付開始。対象:地域国民義勇隊・職域国民義勇隊・動員学徒・女子挺身隊のいずれかに属し、建物疎開作業に従事していた者。
12 17? 原爆被害者の会、原爆ドーム裏吉川清宅内事務局に図書室を開設(朝日新聞)
12 18? 長崎市社会課4月調査によると、同市内の原爆身体障害後遺症者1288人、その うち外科的対象者839人(そのうち長崎大学調外科受診者290人)。
12 19 東大清水外科での長崎原爆娘の受け入れ治療・広島ピースセンター東京協力会による入院治療費負担が決定。20日長崎市長に入電。
12 20 長崎大学医学部調教授、同大附属病院に入院中の被爆者(山里中学校3年生) への援護を長崎市社会課へ懇請。
12 20 原爆被害者の会、「ヒロシマ通信」第1号を発行。(「半年の足跡」)
12 21 本多市郎国務相(長崎県出身)、長崎原爆娘の治療への尽力を約束。
12 22 長崎市議会議員による「原爆長崎議員団」設立準備協議会開催。一般原爆症被害者および遺家族に対する国家の救済要請・原爆総合施療所設立など打合せ。
12 22 長崎市議会、原爆娘ならびに全原爆被災者に対する強力な援護対策を求める緊急質問。
12 22? 広島県立医大附属病院外科、原爆によるケロイド・貧血など各傷病の治療開始を決定。
12 23 広島市、広島ピース・センター理事マービン・グリーン女史から新たに25人の精神養子の縁組が出来たとの連絡を受ける(朝日新聞)。
12 23 ゆかり婦人会(長崎市内の知名人士で組織)、原爆娘救済運動について協議。
12 24 原爆死没国民義勇隊・動員学徒らの弔慰金申請の広島県下第1号として、安佐 郡安村の国民義勇隊72人・同郡川内村国民義勇隊188人について、厚生省に申 請(朝日新聞)。
12 24 中国新聞社、第1回中国映画賞の作品(邦画特別賞「原爆の子」・洋画第1位「天井桟敷の人々」)鑑賞会を福屋名画劇場で開催(-26日)。
12 25 長崎市社会課、東大清水外科で治療を受ける長崎原爆娘の選出に着手
12 25 長崎市立永井図書館、開館式を挙行。
12 26 長崎市婦人会、原爆娘ならびに一般原爆傷害者救済運動役員協議会開催。街頭募金や催し物の開催を計画。
12 27 広島県立医大、広島市に、一般原爆症患者の無料入院治療を申し入れ。
12 28 三菱造船労組長崎支部など、原爆図展実行委員会を開催。1958年1月15日から 開催予定。
12 28? 広島市、12月市議会に原爆障害者治療費20万円計上。(朝日新聞)
12 28? テーラーABCC広島所長、米国整形外科学界次期会長シャンズ会長から原爆症治療班を広島・長崎に派遣したいとの連絡を受ける。

編年資料:ヒロシマ-1952年

編年資料:ヒロシマ-1952年

月日 資料名
0205 広島市における原爆犠牲者遺族の援護に関する請願(『衆議院請願文書表』第725号)
0307 広島、長崎両市における原爆犠牲者遺族の援護に関する請願(『衆議院請願文書表』第1603号)
03 戦傷病者戦没者遺族等援護法案をめぐる国会論議[抄] 1952.3.25-4.3
05? 広島市の原爆死没者調査趣意書
0601 「原爆の詩」収集に関する依頼 1952.6.1
07 映画「原爆の子」への原爆友の会の批判[『連盟通信』(全日本学生新聞連盟)第138号]
0806 広島・長崎両原爆都市建設特別委員会の論議 『長崎日日新聞』
0806 広島平和都市記念碑碑文(1952.7.22文案完成、8.6碑除幕)
0806 広島市平和宣言(浜井信三)
0806 内閣総理大臣の式辞
0806 衆参両院議長の式辞
0806 広島県知事、県・市議会議長の式辞
0807 広島市の慰霊式・平和記念式典 THE NEW YORK TIMES
0809 長崎市平和宣言
都築正男「原子爆弾災害調査研究班に就て」
0929 原子爆弾災害調査研究班第1回研究協議会記事
0929 広島医科大学の原爆調査研究課題
0929 長崎医科大学の原爆調査研究課題
1104 パール博士の碑文への抗議 (中国新聞)
1111 雑賀忠義(碑文作成者)の考え(「中国新聞」)
厚生省予防衛生研究所のABCCへの協力
映画「原爆の子」製作への協力依頼