『戦争はどのように語られてきたか』(川村湊/成田龍一/上野千鶴子// 、朝日新聞社、19990801)
内容
頁 |
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007 |
はじめに(川村湊) |
017 |
戦争はどのように語られてきたか(上野千鶴子×川村湊×成田龍一) |
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被害者として語る/「加害者われわれ」の発見/誰が語るのか/フィクションとノッフイクションーー沖縄の語り/噂話という語り/女性が、語りはじめた/経験の再定義ということ/もはや、「記憶の風化」は問題ではない/小説は感傷の言語/文学という制度のなかの戦争という出来事/歴史と小説と「大説」/「語らないこと」の意味/記憶は現在における関係の再構築 |
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055 |
大岡昇平『レイテ戦記』を読む……奥泉光×川村湊×成田龍一 |
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戦争の語り方の変化/『二十四の瞳』は戦後民主主義そのもの/戦後教育と映画「二十四の瞳」/竹山道雄の植民地幻想/小説としての評価―-「ビルマの竪琴」/死者をいかに哀悼するか/日本近代文学と国家と戦争/『レイテ戦記』の語り方/「レイテ戦記」と『神聖喜劇』/大岡昇平の複雑な語り/「レイテ戦記」の三つの問題/フィリピンの目、ジェンダーの目、死者の目/何を描けば戦争を描いたことになるのか/歴史の主体とは何か/歴史の記憶/小説の語り、歴史の語り |
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113 |
従軍記から植民地文学まで……イーヨンスク×川村湊×成田龍一 |
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火野葦平がとらえた戦争体験/故郷との一体感/戦犯と犠牲者/戦争に対する日本人のメンタリティ/戦争をどのような文体で描くか/アイデンティティ成立に作用する文体/同化政策としての親日文学/母語と日本語との葛藤/日本人という意識/林芙美子が見た戦場 |
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165 |
井伏鱒二『黒い雨』を読む……井上ひさし×川村湊×成田龍一 |
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「黒い雨」の構造/文学的表現としての’.黒い雨」/体験しない者がなぜ書くのか/共通の体験として記憶する/生活感覚の言葉/叫びはスローガンになる/被爆体験は日本人だけではない/新しい歴史認識をつくる語り/悲惨をユーモアで語る/パロディの有効性 |
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211 |
戦後の戦争文学を読む……高橋源一郎×川村湊×成田龍一 |
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島尾文学の根源にある特攻体験/敗戦後の日常からの疎外感/島尾が描く戦後の始まり/島尾文学のとらえ方/戦争小説、戦後小説/他人は他人を理解できない/時代に効果的な表現/戦後体験として現れた大衆のエゴイズム/大江健三郎に見る「公」と「私」/「公」と「私」の分裂が意味するもの/『英霊の聲』と天皇制/島尾・大江・三島に共通する戦後批判「戦争論」が提示する問題 |
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273 |
おわりに……成田龍一 |
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286 |
戦争文学を読むために(関連年表) |
止
『広島県の歴史』( 岸田裕之編、山川出版社、19991125)
内容
章節 |
見出し |
メモ(執筆者など) |
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風土と人間 境目の協同性 |
岸田裕之 |
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うち「方言風土と広島県方言」(室山敏昭) |
1章 |
芸備の自然と地域の形成 |
西別府元日 |
1 |
環境変化のなかのハンターたち |
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海はるかの地に生きる
食の改革・器の創造
縄文の海きたる |
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2 |
稲作の開始と地域社会の形成 |
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分立する地域文化圏
[コラム]原始社会からのタイムカプセル・帝釈峡遺跡群
広島県域のムラとクニ
矢谷四隅突出型墳丘墓の登場 |
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3 |
芸備地方と大和政権 |
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古墳の登場と大和政権の浸透
国造制と部民制と塩やく民・鉄うつ民 |
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2章 |
古代国家と芸備の民衆 |
西別府元日 |
1 |
律令国家の誕生と芸備の人びと |
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安芸国・備後国の誕生
[コラム]謎の古代山城、常城・茨城
山の槫・鉄、海の塩
山陽道と内海の道
水切り瓦と国分寺
[コラム]地下に眠る文字資料・墨書土器 |
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2 |
芸備地方への回帰 |
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「国例」の時代へ
「海賊」問題と瀬戸の社会
古保利・青目寺の仏と芸備の神々 |
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3章 |
土着の領主と東からきた領主 |
岸田裕之 |
1 |
三篠川と太田川 |
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高田郡三田郷の伝領と源頼信
山県郡凡氏と佐東倉敷
材木資源と河川流通 |
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2 |
国衙と守護・地頭… |
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佐伯景弘と葉山頼宗
藤原親実と佐東の武田氏
[コラム]世界遺産
尾道と「悪党」
東からきた領主 |
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4章 |
境目地域の領主連合 |
岸田裕之 |
1 |
動乱の世相 |
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地頭領主の成長と地域信仰
「中国」の成立
安芸国人一揆
分郡主武田氏 |
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2 |
国人と大名 |
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国人領主の惣領権
守護山名氏の備後国支配
大内氏と東西条
[コラム]備後砂
[コラム]書違 |
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3 |
境目の盟主 |
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高橋氏の領域と性格
国人領主連合の発展
堀立直正と能島村上氏
[コラム]能島村上氏の過所旗 |
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5章 |
戦国時代の安芸・備後 |
秋山伸隆 |
1 |
毛利元就の登場 |
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天文十九年の毛利元就
戦国大名としての自立
[コラム]毛利元就の調略
織田政権との対決
戦国の合戦 |
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2 |
毛利氏領国の構造 |
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家中と国家
戦国大名毛利氏の軍事力
[コラム]中世遺跡へのアプローチ
散使と目代 |
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3 |
豊臣政権下の毛利氏領国 |
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「天下」と「国家」
広島築城
惣国検地と村請
[コラム]「八箇国御時代分限帳」を読む
…155 |
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4 |
中世の生活と文化 |
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信仰と交流
『身自鏡』の世界
[コラム]戦国武士と『源氏物語』 |
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6章 |
幕藩制下の芸備地方 |
中山富広 |
1 |
大名権力と芸備の民衆 |
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福島氏の入国と改易
広島藩と福山藩の成立
「泰平」の実現と開発の時代 |
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2 |
百姓の世界と村 |
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領主の理念と近世村落
村人の世界
[コラム]山内の生活
村の生活と年中行事 |
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3 |
城下町の成立と芸備の都市 |
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城下の町割を読む
町と町人の形成
/門前・港町の繁栄 |
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7章 |
幕藩体制の成熟と民衆 |
中山富広 |
1 |
進む経済社会化 |
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芸備特産地帯の形成
行き交う人びとと船舶
経済の発展と「民力」 |
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2 |
豪農商=「資本」家の登場 |
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土地と金融
豪農商立ちの社会事業
[コラム]たくましい女性の姿
城下町の光と影 |
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3 |
近代への試練 |
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開国とその影響
長州戦争と広島・福山藩
「御一新」と芸備地方 |
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8章 |
教育・文化の展開と宗教 |
頼祺一 |
1 |
武士教育と民衆教育 |
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広島藩・福山藩の学者の登用
竹原町人の学問の受容
修道館と誠之館
菅茶山と廉塾 |
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2 |
朝鮮通信使との文化交流 |
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朝鮮通信使の来日
広島藩における通信使との文化交流
[コラム]安芸門徒と講中
備後国における通信使との文化交流 |
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9章 |
近代の広島 |
児玉正昭 |
1 |
広島県の成立 |
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明治四年の大一揆
広島県の成立
地租改正と太政菅官布告
啓蒙思想家窪田次郎
[コラム]青年団育成の母山本滝之助 |
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2 |
軍事県広島の成立と発展 |
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第五師団と呉鎮守府
山陽鉄道と広島大本営
日露戦争と広島 |
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3 |
移民県広島 |
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出稼ぎの風土
海外への移民
産業の発達 |
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4 |
大正デモクラシーと広島 |
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共同苗代反対運動から憲政擁護運動
[コラム]銘醸地広島の基礎をきずいた三浦仙三郎
米騒動と民衆運動の高揚
教育の普及
軍事県と移民県 |
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10章 |
戦争と平和の時代 |
宇吹暁 |
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1 |
十五年戦争と広島県 |
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郷土部隊の行動
大久野島毒ガス工場
県内への空襲
原爆被爆
[コラム]スミソニアン原爆論争 |
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2 |
廃墟からの出発 |
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復員・引揚げ・帰国
占領下の戦争被害者
原爆被害者と大久野島毒ガス障害者 |
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3 |
核兵器廃絶をめざして |
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占領期の平和運動
原水爆禁止運動
国際平和都市をめざして
[コラム]戦争遺跡 |
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付録 |
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索引/年表/沿革表/祭礼・行事/参考文献 |
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叢書名 県史 , 34
ヒロシマの歴史を残された言葉や資料をもとにたどるサイトです。