秋葉忠利広島市長の平和宣言
年 | 概要 |
出典:平和宣言の歴史 – 広島市公式ホームページ (hiroshima.lg.jp) | |
1999 | ヒロシマのたどった歩みを振り返り、被爆者の足跡を称える/世界の指導者が核兵器を廃絶する意志を持つことが何よりも大切であることを訴える |
2000 | 戦争と科学技術の世紀であった20世紀を振り返り、憎しみや暴力の連鎖を断ち「和解」への道を拓くよう訴える/広島が世界に和解を広める都市、科学技術を人間的目的に用いるモデル都市とする決意を表明 |
2001 | 21世紀最初の宣言として、21世紀を核兵器のない「平和と人道の世紀」にするため、和解や人道を重視する勇気を持つよう訴える/広島を「人道都市」、「万人のための故郷」とする決意を表明 |
2002 | 報復の連鎖や力の論理が蔓延する現在の世界情勢に大きな不安/広島を「万人のための故郷」とし、人類共有の記憶を貴び「平和と人道の世紀」を創造する決意を表明/米国政府・国民に対し、力の論理からの脱却を説得/日本政府に対し、戦争のできる「普通の国」にならないよう要求 |
2003 | 力の支配が蔓延する現在の世界情勢に大きな不安/自国中心主義を押し進める米国の政策を強く批判/2005年のNPT再検討会議に向け、平和市長会議加盟都市に、核兵器廃絶のための緊急行動を呼び掛け/世界中の影響力を持つリーダーに、核兵器廃絶のため、日常のレベルで祈り、発言し、行動することを呼び掛け/日本政府に対し、「作らせず、持たせず、使わせない」を内容とする「新・非核三原則」を国是とするよう要求/初めて「黒い雨降雨地域」の被爆者援護に言及 |
2004 | 2005年8月9日までを「核兵器のない世界を創るための記憶と行動の一年」とすることを宣言/2020年までの核兵器廃絶を決意/米国市民に人類愛の観点から唯一の超大国として核兵器廃絶の責任を果たすように期待/被爆者の証言を世界に届け、「広島・長崎講座」の普及や被爆体験記を読み語るプロジェクトを展開/日本政府に対し、平和憲法の擁護、戦争並びに核兵器容認の風潮を匡すよう要請/NPT再検討会議に向け、「核兵器廃絶のための緊急行動」への支持を訴え |
2005 | 未来世代への責務として、「汝殺すなかれ」特に「子ども殺すなかれ」を人類最優先の公理として確立する必要を訴え/2006年8月9日までを「継承と目覚め、決意の年」と位置付けて、核兵器廃絶に向けた多様なキャンペーンを展開することを表明/国連総会の第一委員会が核兵器のない世界の実現と維持とを検討する特別委員会を設置するよう提案 |
2006 | 「核兵器の使用・威嚇は一般的に国際法に違反する」とした国際司法裁判所(ICJ)による勧告的意見から10周年を迎えたが核軍縮の義務は果たされていないことを訴え/核軍縮に向けた「誠実な交渉義務」を果たすよう求めるキャンペーン(Good Faith Challenge)や、核保有国に対して都市を核攻撃の目標にしないよう求める「都市を攻撃目標にするな(Cities Are Not Targets(CANT))プロジェクト」に取り組むことを表明 |
2007 | 被爆者の苦しみの中から生まれたメッセージの重要性と、忘れてしまいたい体験を語り続け三度目の核兵器使用を防いだ被爆者の功績を訴え/「少数の指導者たち」が「力の支配を奉ずる20世紀前半の世界観にしがみつき」、人類を滅亡の危機に陥れている現状の問題点を指摘/「21世紀は市民の力で問題を解決できる時代」/市民と共に都市が立ち上がり、民主的な政治や国際ルールなど人類の叡智を基に、市民の声で国際政治を動かそうとしている世界の各都市の活動事例を紹介/核兵器のない地球を未来の世代に残すために行動することを誓う |
2008 | 「核兵器は廃絶されることにだけ意味がある」という真理/世界の多数派が核兵器の廃絶を支持/人類の生存を最優先する多数派の声に耳を傾ける米国新大統領が誕生することを期待/核兵器の廃絶を2020年までに実現するため、平和市長会議で「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を発表/相互理解と信頼にもとづく都市間関係をモデルに世界を考える「パラダイム転換」の重要性を訴え/G8下院議長会議の広島開催で「被爆者の哲学」が世界に広まることを期待 |
2009 | 今なお続く被爆者の苦しみと、被爆体験の重みが勇気ある司法判断により法的にも支えられていることを指摘/核兵器廃絶を求める世界の多数派を「オバマジョリティー」と呼ぶことを提案/大多数の世界市民の意思を尊重し市民の力で問題を解決する地球規模の民主主義が今、正に発芽しつつある事実を指摘/国連の中に市民の声が直接届く仕組みとして国連に下院の創設を提案/最後に、英語で世界に、力を合せて核兵器の廃絶を実現しようと呼び掛け |
2010 | 「こんな思いをほかの誰にもさせてはならない」という被爆者の思いを広島弁で表現/NPT再検討会議の最終文書により広島市・長崎市・平和市長会議等の主張こそ未来を拓くために必要であることが確認されたことを指摘/市民社会の声と潘基文国連事務総長・オバマ大統領等のリーダーシップがNPT再検討会議を成功に導いた/内閣総理大臣に被爆者の願いを真摯に受け止め核兵器廃絶に向けてリーダーシップを発揮するよう要請/2020核廃絶広島会議で採択した「ヒロシマアピール」に沿って行動することを表明 |