広島県議会意見書 原水爆実験禁止についての要望

広島県議会意見書

原水爆実験禁止についての要望

1960年2月29日

原水爆実験禁止についての要望

理由

昭和二十年八月六日わが広島に原爆が投下されて、本年は十五年を迎えんとしているのである。われわれは、この原爆を身をもって経験したるが故に今日まで、あらゆる機会にまたあらゆる方法をもって幾度か、原爆の惨禍とその脅威をさけび、人類恒久の平和を希求する世界の諸国に、原水爆実験禁止を訴えてきたのである。

今や原水爆実験禁止は世界の常識となっているに拘らずフランスにおいては、世界の世論を無視して、去る十三日サハラサバクにおいて核実験を強行したことは、まことに遺憾のきわみである。

よって政府においては、原水爆実験の即時無条件禁止を、国連、あるいは、核実験停止会議に申し入れるとともに、原水爆保有国に実験禁止を要請する等格段の努力を要望するものである。