考えるとは乗り越えることである 好村冨士彦遺稿・追悼集

『考えるとは乗り越えることである 好村冨士彦遺稿・追悼集』(好村冨士彦遺稿・追悼集刊行委員会、三元社、2003/09/15)

著者
栗原貞子 はじめに「亡き人と共に生きよう」 13
1 道しるべとなった人びと 15
好村冨士彦
『原爆詩集』の成立に立ち会う 19
佐々木基一さんのプロフィール 22
ブロッホ『希望の原理』の完訳刊行に寄せて 38
アウシュヴィッツ・ヒロシマ以後 42
『ベンヤミン著作集』の翻訳完結に寄せて 51
橋川兄弟を偲んで 55
追悼 野村修氏 57
2 中高・療養時代 61
好村滋洋   兄、冨上彦と育った思い出 63
久保隅哲彦  彦やん―好村冨士彦さんの思い出 70
渡辺晋    好村君、また会いましょう 75
幾田篤    好村冨士彦君の思い出 77
御庄博実   朝鮮戦争下で、青年詩人好村冨十彦氏を知る 81
好村俊子   兄を偲んで―峠三吉の詩を朗読する 86
福島正純   好村さんの思い出 96
好村俊子   今は亡き冨土彦兄ちゃんへ 98
幸・ランメル 兄、好村冨十彦を偲ぶ 100
梅本丈夫   ヒコちゃんを送る従兄弟の心 102
好村冨士彦
原爆文学はかけがえのないメッセージ―ヒロシマ・ナガサキの文学 104
峠三吉との出会い 109
反核の詩人峠三吉―没後30年に思う 111
死者はいつまでも若い 114
朝倉勇 峠三吉をめぐっての好村冨士彦と僕―その青春と晩年 118
好村冨士彦
疎遠なシステムと化したわがふるさと東京 146
社会科学への目開く 147
好村玲子 好村との出会いから 149
3 早大時代 155
好村冨士彦
クラス・ノートに一番手として 157
野口武彦    風薫る五月 159
山田和明    60年安保、非暴力、好村さん 160
三木實     若かったあの季節の私たち 165
岡田浩平    好村さんの学生時代 169
小峰(千葉)紀雄 いつまでも若い好村さん 180
下重光正    好村さんありがとう 182
好村冨士彦   美しき惑いの年―独文始末記 187
松代洋一    好村さんのこと 192
荒武俊子    柳に雪折れなし―好村夫妻 194
鈴木泰子    うれしい再会 195
巳之口武    心やさしき畏友 196
好村冨士彦
中島教論 200
中島敦とカフカ 235
トーマス・マンと初期の作品―『トリスタン』を中心に 242
ハウゼ楽団のこと 246
川田喜信 「風の会」の頃 250
網本喜美 想い出すこと 254
好村冨士彦
父親となって 256
安保後の風潮について 257
船戸満之 好村さんとブロッホ 261
竹下史郎 申し訳ありません 263
4 日大時代 265
和田正信 好村さんとの「人間的信頼関係」 267
佐々木稔 風の中の旅人 269
三橋俊明 好村冨士彦と無尽出版会 271
好村冨士彦
不可視の渦の原点へ―日大闘争総括のための一視座 276
エドゥアルト・フックス―無名の大衆芸術への愛着 308
フックス『エロティック美術の巨匠たち』について 312
5 京大時代  315
小寺昭次郎 好村さんを思う 317
徳永恂   「匙」の頃―ユートピアはあったか 319
小岸昭   好村さんの風景 324
池田浩士  オルガナイザーと転向 326
好村冨上彦
ユートピアは確かにあった 333
最新エッセイ事情―行方不明になった「冒険の精神」 340
ヴィリ・ミュンツェンベルク―ある革命的ジャーナリストの生と死 349
片岡卓三  京大時代の好村先生 370
栗原幸夫  三賢人の「星座」にかこまれて 372
左佐木朋子 好村先生との出会い 374
河田育子  本当の思想を持っていた人―好村冨士彦先生の思い出 376
好村冨士彦
花田清輝―作家案内 380
宮内豊 淡々として水の如くに 388
6 広島時代 391
針生一郎  文化運動思想家の横顔 393
伊藤成彦  好村さんの近代=原爆文明への危機意識 396
原時彦   交友抄 398
好村冨士彦
原民喜を語る 400
文沢隆一 かれとヒロシマとのかかわり 401
小久保均 内なる友の死 405
好村冨士彦
「被爆の原点・広島からの呼びかけ」の会について 408
占浦千穂子 好村先生の思い出 418
伊藤真理子 好村冨士彦さんのもうひとつの仕事 420
池田正彦  「文学資料保全の会」のことなど 423
柴田幸子  好村先生を偲んで 425
好村冨士彦
詩集『銀杏の木への巡礼』が生まれるまで 429
森下弘   優しい眼差し 432
石嵜英子  好村先生との出会い 433
森安二三子 その目配りの優しさ 434
武谷田鶴子 好村先生は美男子だった 436
沼田鈴子  好村冨士彦先生を偲んで 438
寺島洋一  好村冨十彦さんと詩集『難民』の望月久 439
藤本仁   好村さんを悼む 441
山田夏樹  意志の人・行動の人 442
杉原助   座り込みをともにして 444
横原由紀夫 世界観を広げてくれた人 446
木原省治  肩から感じた温もり 448
小畑弘道  「つぶあんの会」のこと 449
高原泰五  療友 好村冨士彦君の思い出 451
高藤茂   間接的な事柄が縁となった 453
好村冨士彦
『行李の中から出てきた原爆の詩』の刊行にいたるまで 457
ホーマン君のこと 466
7 広大・東亜大時代 469
脇坂豊  追悼 好村君 471
松元寛  好村さんに 472
杉山毅  心優しい行動者 474
水島裕雅 好村さんを想う 476
桜井醇児 「フェニックスの会」のメンバーとして 479
好村冨士彦
文学に見る平和の諸相 485
ブレヒトの仕事と思想より―危機的状況における文学 495
金森誠也  好村さんの思い出 509
岡本三夫  非凡な人間の非凡な生活スタイル 511
西村雅樹  好村先生を偲んで 513
島谷謙   好村先生の思い出 515
成定薫   ブレヒト『ガリレイの生涯』を介して 516
戸田吉信  遅きに失したが… 517
及川道比古 希望は裏切られることがある―『ブロッホの生涯」を担当して 520
原千史   テュービンゲンでの好村先生 525
安井榮一  好村先生と私の「奇妙な」関係 526
窪俊一   しなやかな枯れ木 530
占川千家  「笑い猫」 532
増本浩子  傍流の弟子 533
大野寿子  執念のドイツ語習得術―その影に隠されたあの一言 537
舩木篤也  「貴君の翻訳を楽しみにしています」 542
小田智敏  好村先生と音楽 544
好村冨士彦
ベラ・バルトークについて 549
わがストレイ・シーブたち 550
山本泰生  「直」の人 553
中川浩史郎 好村さんとの思い出に寄せて 554
浜村篤   教育者 好村冨士彦 558
清水洋子  好村冨士彦先生の思い出 559
竹本勝久  記憶と記録に残すこと 561
金田晋   好村冨士彦さんへの思い出つれづれ 563
米田綱路  好村冨士彦氏と「いまだ・ない」の哲学 566
好村冨士彦
総合雑誌批評 574
回顧と反省  594
好村冨十彦 年譜 600
好村冨士彦 原稿初出一覧 603
好村冨士彦 主要著・訳書一覧 606
追悼文 寄稿者一覧 608
あとがき 岡田浩平 610