広島から世界の平和について考える

『広島から世界の平和について考える』(広島大学文書館編、現代史料出版、 20060725)

内容

序文 i
1 私の平和論-ヒロシマをめぐって…平岡敬 1
はじめに
一 国家と民衆の関係
二 六〇年目の現実
三 慰霊碑文の思想
四 隠された〃怨念”
五 「唯一の被爆国」へ
六 被爆韓国・朝鮮人の存在
七 加害と向き合う
八 核の傘の下で
九 平和を訴える覚悟
一〇 戦争被害者との連携
一一 生き方を考える
一二 めざす社会の姿
一三 科学技術と倫理
一四 欲望を自制する
2 戦争と技術、戦艦大和の最後…戸高一成 41
一 日本における西洋技術の導入
1 日本の職人の技術
2 「和魂洋才」の落とし穴
二 戦艦大和の建造
1 職人の技術と戦艦大和
2 戦艦大和建造の条件
3 戦艦大和の負の側面
4 戦艦大和の最後
おわりに
3 原爆投下の歴史的意義…布川弘 71
はじめに
1 連合国の戦争犯罪としての原爆投下
2 加害と被害の重層性
一 原爆投下を正当化する論理
1 早期終結人命節約論
2 早期終結論のうそ
3 人命節約論について
二 広島が選ばれた理由
1 「軍都」
2 都市無差別爆撃の思想
三 戦略爆撃の思想
1 総力戦の思想
2 日本の中国侵略と重慶爆撃
4 戦後復興と森戸辰男の平和論…小池聖一 111
はじめに
一 森戸の略歴
二 森戸の平和論
三 国際主義にもとづく森戸の平和論
四 「ヒロシマ」と森戸
五 平和の実践-自由で平和な一つの大学
おわりに
5 原爆被害の医学的実相-放射線の人体影響と今後の治療展望…神谷研二
はじめに
一 原爆被害の実態
二 放射線障害とは何か
三 急性放射線障害と治療
四 晩発性放射線障害(がん)
1 被爆者のがんと発がん機構
2 放射線によるゲノムのキズとがん
おわりに
6 被曝のひろがり-カザフスタン共和国セミパラチンスク核実験場近郊の核被害…川野徳幸 183
一 セミパラチンスクにおける核実験とその被害
ニ アンケート調査の意義・対象・方法
1 調査研究の意義
2 調査地域
3 調査地域の被曝線量
4 調査対象と方法
三 調査結果及び考察
1 核実験の直接体験の有無
2 核実験を知った年代
3 核実験の諸現象とその体験
4 セミパラチンスク特有の被曝体験
四 住民への核被害「いのち」、「こころ」、「くらし」の視点から
1 「いのち」の視点から
2 「こころ」の視点から
3 「くらし」の視点から
五 結論
7 国際平和構築へ…篠田英朗 241
はじめに
一 日本の平和と国際社会の平和
二 広島の平和
三 現代世界の武力紛争
四 現代世界の国際平和活動
五 平和活動の枠組み
あとがき 273