中川保雄『放射線被曝の歴史』(技術と人間、19910920)
内容
章 | タイトル | 備考 |
1 | 放射線被害の歴史から未来への教訓を -序にかえて-7 | |
2 | アメリカの原爆開発と放射線被曝問題 15 | |
全米放射線防護委員会の誕生 15 マンハッタン計画の放射線科学者 19 戦前の被曝基準と放射線の被害 21 |
||
3 | 国際放射線防護委員会の誕生と許容線量の哲学 27 | |
ICRPの生みの親 27 許容線量の誕生 31 アメリカの核開発と許容線量 36 ICRP1950年勧告 38 |
||
4 | 放射線による遺伝的影響への不安 43 | |
原爆傷害調査委員会(ABCC)の設立 45 ABCCによる遺伝的影響調査 49 倍加線量と公衆の許容線量 51 |
||
5 | 原子力発電の推進とビキニの死の灰の影響 57 | |
原子力発電でのアメリカの巻き返し 58 ビキニの死の灰の影響 63 BEAR委員会の登場 68 許容線量の引き下げ 71 ICRP1958年勧告 73 国連科学委員会 77 |
||
6 | 放射線によるガン白血病の危険性をめぐって 83 | |
微量放射線の危険性への不安の広がり 84 死の灰によるミルクの汚染 86 ガン・白血病の「しきい」線量 88 広島・長崎での放射線障害の過小評価 90 |
||
7 | 核実験反対運動の高まりとリスク-ベネフィット論 101 | |
核実験反対運動の高まり 102 リスク-ベネフィット論の誕生 104 1960年の連邦審議会報告とBEAR報告 107 ICR1965年勧告 110 |
||
8 | 反原発運動の高まりと経済性優先のリスク論の“進化” 113 | |
反原発運動の高揚 113 科学者による許容線量批判の高まり 115 原発推進策の行きづまり 119 放射線被曝の金勘定とコスト-ベネフィット論 123 BEIR-1報告 127 ICRPによるコスト-ベネフィット論の導入 129 生命の金勘定 132 原子力産業は他産業より安全 135 ICRP1977年勧告 137 |
||
9 | 広島・長崎の原爆線量見直しの秘密 145 | |
原爆線量見直しの真の発端 146 | ||
マンキューソのハンフォード郭施設労働者の調査 149 | ||
絶対的とされたT65D線量の再検討へ 151 | ||
軍事機密漏らしの高等戦術 156 | ||
BEIR-3報告をめぐる争い 158 | ||
日米合同ワークショップによるDS86の確定 161 | ||
10 | チェルノブイリ事故とICRP新勧告 165 | |
ICRP勧告改訂の背景 166 新勧告につながるパリ声明 170 チェルノブイリ事故と一般人の被曝限度 174 新勧告とりまとめまでの経過 177 アメリカの放射線防護委員会と原子力産業の対応 182 国連科学委員会報告 184 BEIR-5報告 186 線量大幅引き下げのカラクリ 189 新勧告最大のまやかし 190 |
||
11 | 被曝の被害の歴史から学ぶべき教訓は何か 195 | |
時代の変化とともに拡がる被曝の被害 196 | ||
防護基準による被害への対応の歴史 200 | ||
現在の被曝問題の特徴 204 | ||
日本の被曝問題の特徴 214 | ||
放射性による食品汚染問題 227 | ||
12 | おわりに 233 | |
あとがきにかえて(中川慶子) 241 | ||
止