憲法第九条

『憲法第九条』(小林直樹著、岩波新書、19820621)

内容

序に代えて
1 地球時代における平和憲法 1
1 人類の当面する危機と課題 1
2 根本発想の転換の必要 9
3 憲法9条を支えるグローバルな客観的条件 17
2 憲法9条の誕生とその背景 23
1 憲法第2章の成立 23
2 第9条の発案者と推進力 29
3 平和憲法誕生の歴史的意味 36
3 憲法9条の意味の解し方 43
1 9条解釈論争――とくに自衛権論をめぐって 43
2 公定解釈の変化と「戦力」の意味論 52
3 非武装規定の現実的意義 60
4 空洞化する非武装規定 65
1 再軍備の始動と進展 65
2 軍事国家への道 74
3 第9条をめぐる政治と裁判 84
5 平和憲法を歪めるもの 95
1 憲法と日米安保条約 95
2 「安保」をめぐる政治的力関係 105
3 国内における軍事推進力 113
4 自衛隊とその存在性格 121
6 1 第9条をめぐる国民の意識 131
2 憲法9条の「変遷」と規範力 141
3 自衛隊の法的地位の考察 149
7 現代国防論の欠陥と虚妄 155
1 「自主=防衛」論の矛盾と虚偽性 155
2 狭い閉鎖的思考の危険 165
3 体制防衛のパラドックス 173
8 平和のための積極的構想 181
1 軍縮=平和のための運動と教育 181
 平和のための多層的政策
2 安全保障の制度的諸方式 188
 国連強化の方針を推進する
    国際対立解消のための制度的方策はいくつも考えられる
 日本の好条件を生かすべきである
3 非武装防衛の方法 196
 非武装=非暴力の抵抗は、必要かつ有効である
 非暴力抵抗の諸形態と方法
 非暴力抵抗のメリットと有効性
4 非暴力抵抗の問題点 204
 市民による非暴力防衛の難点の検討
 市民防衛の民主的要件
結び――憲法9条を生かす途 213
あとがき 小林直樹 223