核実験禁止要請に関する決議
世界で最初に原爆の惨禍を受け、今尚放射能害による死と闘いつつ原水爆禁止と核実験停止を全世界にくりかえし強く呼びかけてきた広島県民は、今回の貴国の核実験に対し不安と憤激の念とどめがたく、真に遺憾とするものである。
たといどのような理由があろうと実験のもたらす放射能は人類の生存に多大な悪影響を与え、実験が実験を呼ぶ悪循環は、軍拡競争に拍車をかけ、恐しい人類の危機をますます増大させている。
よって、広島県議会は従来しばしば決議要請した如く広島県民を代表してここに貴国核実験の即時中止を要請するとともに核保有国による実験停止協定の締結、核兵器の製造禁止を含む軍備全廃を目指して即時首脳会談を開いて努力されるようう要請する。
昭和三十七年八月十一日
要請先
ソビエート社会主義共和国連邦
アメリカ合衆国