岸信介―権勢の政治家

『岸信介―権勢の政治家』(原彬久、岩波書店〈新書〉、19950120)<きしのぶすけ、はらよしひさ>

内容

1 維新の残り火―生いたち
2 青春の刻印―国家社会主義への道
3 時代の帆風を受けて―少壮官僚の野心
4 国家経営の実験―満州国時代
5 戦時体制を率いて―国家主義の蹉跌
6 幽囚の日々ー獄中日記が語るもの
敗戦/東久邇内閣/A級戦犯容疑者/巣鴨プリズン時代/獄中日記/金網の向こう側/揺れる心/尋問/乱れ飛ぶ情報/東京裁判への反発/「法律論ノ域ヲ逸脱」/「暴虐」/「反共」と「反米」/米ソ対立と日本/好機としての冷戦/「反共の盟友」/「日本義勇軍」/児玉誉士夫からの情報/井野の出獄/「住めば都」/東条らの死刑判決/「不起訴・釈放」への疑問/御前会議への出席/国際検察局の報告書/椎名悦三郎の嘆願書/GHQの「内戦」/G2の優位/多彩な趣味/総選挙で惨敗/
7 保守結集に向かって―55年体制の構築
吉田政治の本格的始動/新憲法への感想/「強力な指導態勢」/「力」の根源/日本再建連盟/右派社会党への入党打診/自由党入党/保守本流と保守傍流/二大政党と小選挙区制/「独立の完成」/第一次保守合同への道/”岸派”の母体/自由党憲法調査会長に/転機/「反吉田」/日本民主党/吉田から鳩山へ/国民の意思/行き詰まった憲法改正/第二次保守合同への道/三木車中談/浦厚相と表交渉/両党党首会談/社会党統一への動き/重光・ダレス会談/再び新党の幹事長に/自由民主党の誕生/
8 権力の頂点に立つ―安保改定への執念
再建連盟と保守合同/緒方の死去/石橋内閣とその崩壊/強運の人/安保改定の構想/駐日大使との予備会談/「中立化」への恐れ/「アジアの盟主」/防衛力増強/日米新時代/岸への信頼/2・18草案/「新条約」構想/10・4草案/国内事情/派閥関係の原構図/基盤強化に腐心/警職法改正/全面敗北/対大野念書/行政協定の大幅改定/河野と池田/「拒否権」/冷戦体制への認識/「解散」実現せず/民社党の結成/安保特別委での審議/事前協議、極東の範囲/5・19採択/院外闘争の高揚/党内反岸の鳴動/総辞職/
エピローグ 執念と機略と
講和条約と安保条約/「自助および相互援助」/吉田と岸/新条約と「独立の完成」/不本意な退陣/池田後継/沖縄返還/憲法改正/政権復帰の道/岸の田中評/構造の彼方に/乱世を生きて/
あとがき
参考資料・1次資料

科学技術の戦後史

中山茂『科学技術の戦後史』(岩波新書、19950620)

 はじめに/起承転結
1 占領政策の影響(1945-1952)「起」の位相
1 敗戦になって
2 占領軍の科学政策―武装解除と研究禁止
3 新しい研究組織作り
4 基礎科学か経済復興か
5 占領政策の転機
6 講和になって
2 高度成長の軌跡(1956年ごろから1960年代)「承」の位相
1 通産省の神話
2 技術移転による高度成長
3 スプートニクショックと理工系ブーム
4 官・産・学の研究構造の成立
5 国民生活と民需
3 科学優先主義の曲がり角(1970年代)「転」の位相
1 反科学と科学批判
2 公害問題
3 オイルショック以後
4 日本型モデルの成立(1980年代以降)「結」の位相
1 科学技術立国
2 基礎科学の問題点
3 大学院の改革と国際化
4 アジアの諸国との関係
5 結論
1 日本の型とは
2 進歩のパラノイア
あとがき

 

戦争と平和のマスコミ学

『戦争と平和のマスコミ学』(岡崎万寿秀、新日本出版社、19830525)

内容

序章 青年とマスコミとの対話
あるエピソードからの問いかけ/「どこまで語れるか」の苦悶/戦争か平和かの岐路にいどむ記録/求められる路線そのものの選択肢/二つの道の対決のマスコミ的反映
1 たちあがる良識
マスコミの男女差別考
  あまりにも男性的単眼が/差別撤廃への逆行現象
米原潜あて逃げ怒り三態
 疑惑の目―”核のカサ”の現実/真相解明とざす安保擁護論
歴史家の出ない天皇80年史
 天皇報道にみる”大本営発表”/宮内庁仕込みのテレビ特番
”風にそよぐ”憲法とマスコミ
 鮮明となる憲法判断の分岐/選択めぐるあいまいな一皮
はえなわ切断事件、憤りの壁
 「日米同盟」の危険さまざま/ 「日米同盟」の問い直し必要
ライシャワー発言の大波紋
 国民とともにたつ報道/WHYとHOWの追及
ミッドウェー”ノー”に考える
 非核と”核のカサ”共存論一考
たちあがる日本の良識、そして
 「限定核戦争」の視角が/”核のカサ”か”核のタテ”か//
”平和ボケ”か、”軍拡ボケ”か
 「サンケイ」の軍拡ラッパ/「反政府、反権力」否定の論理
36年目の沖縄の声
 沖縄二紙-統一訴えの真摯さ/”安保21年”の国民的討論を
世論状況と二人の知識人〈中野好夫・新村猛〉
 屈折した世論に迎合なきか/核戦略を忘れた核論議/
社会党だけか”20年1日”
 都議選にみる都民の疑惑/ミッテランの赤いバラは
”押っ取り刀”のタカ派雑誌よ
 新聞の右傾化要求の論理/雑誌の志操と伝統とくらべ
一巡したサミットの正体
 政治サミットの本質あらわ/潮流を乗り越える視点
2 岐路にたちて
八月六日、核と非核の間
  「現実主義」のしたり顔破綻/逆流に身をおく「読売」連載
8・15-よみがえる加害体験
 侵略戦争の認識いま /貫くべき「マリコ」の視点///
日昇丸事件にみる「虚実皮膜の間」
 米側報告書への不信と賛辞/「ひと皮めくる」追跡力を
いま「敬老」いうならば
 「行革」問わぬ報道のマンネリ/老人が願う仕事を!平和を!
ベルリン五輪の再現ノー
 平和の祭典への危惧/クーベルタン精神にたって
はたして「知る権利 守る権利」
 「知る権利 守る権利 支える読者」/心したい読者要求の変化/米軍タンク爆発事件では
ロッキード疑獄追跡の初心はいま
 ”当局追尾型”の報道では/世論喚起もP3C究明も
鬼頭謀略告発の活気、その後
 新聞が告発した権力犯罪/にもかかわらず、なぜ?
パターン破った公明党報道
 もう「現実路線」とは呼ばぬ/知りつつ欺瞞にのる悪習
労働戦線統一”冬景色”
 体制内労働運動の推進役/右傾化への懸念と矛盾
3 反核・軍縮の波
”軍縮の年”新聞事始め
 軍縮の主張高けれど・・・ /分岐する”世界の中の日本”論
 朝日新聞vs「諸君!」の図式
 右傾化迫る「諸君!」の手法/右がみた論説と報道の距離
軍縮論のリトマス試験紙
 ゼスチャー「軍備」論登場/軍縮報道の座標軸
戦争犠牲に同情でよいか
 中国残留孤児問題への視点/どうみる中国侵略の罪悪
「ヒロシマ行動」今後の見方
 プログラムもつ運動の提言/歴史は語る自民党の妨害
さわやかな家永教科書裁判への目
 教育の反動化ゆるさぬ姿勢/ふだんの世論喚起を
国鉄再建は春の乱気流
 「分割・民営化」論の裏に/国民のための国鉄への視角
核軍縮報道の”これから”
 民衆の反核運動こそ力/なにより自国政府へ向けて
草の根運動と新聞の発想
 活気ある反核報道の自負/”民衆運動恐怖症候群”
世界の戦火にマスコミ舞う
 見忘れられた民衆の視点/ベトナム戦争報道の体験を
許さぬ一線―教科書問題
 ジャーナリスト戦後の視点/軍国主義批判の首尾一貫性
マスコミの8・15風景
 とりわけ加害責任を自覚/「ハッとする」時代感覚こそ
4 転換期のジャーナリズム―マスコミと「赤旗」のばあい
”安保タブー”は生きている
  無残に焼かれたものの怒り/ジャーナリズムとして
 F16配備めぐる今様「新聞主義」
  ”安保タブー”で通らぬ現実/いずれが真のジャーナリズムか
自民党政変で語らぬもの
 政策破綻をいうだけでなく/”国民のもんさし”でみる
だが、日米共同作戦は進む
 憂慮か、問題追跡か/意図的な情報操作も
”ブルーインパルス”の陰影
 なぜ無謀な自衛隊PR/教科書問題その根底に目を
中曽根内閣批判の欠落部分
 新政権みすえた批判力/「行革」問題でなぜ弱腰
転換の時代のマスコミ像
 野党の責任を問う姿勢/革新統一にこそ展望
波乱の幕開け、新聞の本領
 二つの「戦後の総決算」/マスコミ版、二つの道の選択
反中曽根の表層と深層
 「戦術転換」―そこから、タカ派、ハト派の分類法
エンプラ寄港の「いまという時代」
 安保条約へのきびしい目/平和の根源を問い考える
あとがき///

 

食糧問題ときみたち

『食糧問題ときみたち 岩波ジュニア新書46』(吉田武彦、岩波書店、19820520)

内容

序章 きみたちと食べもの
ハンバーガーの店先で/「オカアサンヤスメ」「ハハキトク」/食料の大半は外国からの輸入/福沢諭吉時代の食生活
飢えの世界
飢えるアフリカ/飢えた日本/くりかえす大飢饉/ヨーロッパの飢饉/野獣化する人間/飢饉はどうして起こるか/21世紀への予兆
偉大な発明・農業
原始人の食生活/縄文人のドングリ/農業の誕生/遺跡は語る/古代インディオの生活/肥満児にされた植物/トウモロコシの誕生/大地を耕す
食糧をつくる
アジアの稲作り/機械化された日本の稲作/日本人とコメ/アメリカの小麦作り/インディオの贈りもの
これからの世界と食糧
緑の革命/世界の胃袋、日本/拡大する不平等ー21世紀の世界/食料自給への努力/軍備ではなく平和とパンを
参考文献
あとがき

 

憲法第九条

『憲法第九条』(小林直樹著、岩波新書、19820621)

内容

序に代えて
1 地球時代における平和憲法 1
1 人類の当面する危機と課題 1
2 根本発想の転換の必要 9
3 憲法9条を支えるグローバルな客観的条件 17
2 憲法9条の誕生とその背景 23
1 憲法第2章の成立 23
2 第9条の発案者と推進力 29
3 平和憲法誕生の歴史的意味 36
3 憲法9条の意味の解し方 43
1 9条解釈論争――とくに自衛権論をめぐって 43
2 公定解釈の変化と「戦力」の意味論 52
3 非武装規定の現実的意義 60
4 空洞化する非武装規定 65
1 再軍備の始動と進展 65
2 軍事国家への道 74
3 第9条をめぐる政治と裁判 84
5 平和憲法を歪めるもの 95
1 憲法と日米安保条約 95
2 「安保」をめぐる政治的力関係 105
3 国内における軍事推進力 113
4 自衛隊とその存在性格 121
6 1 第9条をめぐる国民の意識 131
2 憲法9条の「変遷」と規範力 141
3 自衛隊の法的地位の考察 149
7 現代国防論の欠陥と虚妄 155
1 「自主=防衛」論の矛盾と虚偽性 155
2 狭い閉鎖的思考の危険 165
3 体制防衛のパラドックス 173
8 平和のための積極的構想 181
1 軍縮=平和のための運動と教育 181
 平和のための多層的政策
2 安全保障の制度的諸方式 188
 国連強化の方針を推進する
    国際対立解消のための制度的方策はいくつも考えられる
 日本の好条件を生かすべきである
3 非武装防衛の方法 196
 非武装=非暴力の抵抗は、必要かつ有効である
 非暴力抵抗の諸形態と方法
 非暴力抵抗のメリットと有効性
4 非暴力抵抗の問題点 204
 市民による非暴力防衛の難点の検討
 市民防衛の民主的要件
結び――憲法9条を生かす途 213
あとがき 小林直樹 223

苦界浄土 わが水俣病

『苦界浄土 わが水俣病』(石牟礼道子、講談社文庫、19721215)

内容<作業中>

1 椿の海
2 不知火海沿岸漁民
3 ゆき女きき書
4 天の魚
5 地の魚
6 とんとん村
7 昭和43年
水俣病対策市民会議
いのちの契約書
てんのうへいかばんざい
満ち潮
あとがき
改稿に当って
石牟礼道子の世界
(資料)紛争調停案「契約書」(昭和34年12月30日)
(地図)八代海(不知火海)沿岸地域
    水俣病患者の発生地域

自衛隊ーこの戦力

『自衛隊ーこの戦力』(藤井治夫、三一書房(新書)、19701215)

内容<作業中>

対ゲリラ戦略の登場
1 治安戦略の転換
戦わずして勝つ/初動撃破作戦/戦術パターンの完成
2 国内戦の上限
3 対ゲリラ戦研究の狙い
4 ベトナムの教訓
5 情報機能の強化
日程にのぼった朝鮮出兵
制海・制空権確立構想
70年代核武装計画
実戦型軍人像の形成
あとがきにかえて―「防衛白書」批判
附資料

日本の右翼

『日本の右翼』(奈小浦太郎、三一書房、19601125)

内容<作業中>

プロローグ 民主主義壇上に刺さる―”「英雄」”誕生
向こう見ずな挑戦/詩情なき「西部劇」/右翼の特攻教育第一号/危険な罠―喧嘩両成敗/ファシズムへの期待/一人一殺主義への郷愁/甦えるか”日本の夜と霧”/純粋培養基は何か/新安保体制の生んだ悪の芽
焦土に甦える”不死鳥”―八月一五日以後の変貌
 1  思想なきニヒリズムー戦後右翼の思想と行動
///////
 2  笑ったのは誰―”やどり木”の悲劇
3  ”愛国者”のジレンマーうしなわれたエリート意識
 Ⅱ  ”深く静かに潜航せよ”―右翼の戦後史
 1  カオスのなかのもだえ―占領下の信仰右翼
 2  ”夜明け前”ー反共抜隊の流産から児玉・三浦の台頭まで
 3  ”なんという生きる喜び”ー岸信介登場す
 4  世界をつなげ黒い手でー右翼のインターナショナル
 フィルムの逆回転―かつて彼らはこうだった
 1  日本的なものの創造期
 2  権力のための、権力による、権力の運動ー体制内反体制運動
 3  ”許されざる者”ー右翼と軍閥
 4  ”殺し屋”登場ーファシズムへの一里塚
  Ⅳ  彼らは欲するものを知っていた―政治裏面史の大物たち
 1  高くより高くー黒幕三人男
 2  ビッグ・パレードー新旧右翼闘士群像
 3  われらの仲間ー政界とのコネクション
 4  ”現ナマに手をだせ”ー軍資金補給網
彼らはかくたたかえり―反反闘志奮戦す
 1  忘れられた過去
はりめぐらされた網の目/行動派の単一組織/悪魔の低気圧発生
 2  同志よ”立ち上がるときがきた”―安保促進国民大会
 3  不滅の国体を護持せん―ものの見方、考え方
 4  醜の御楯と出で立つ我は―彼らのみた広島事件
原爆大会は祈りの大会<第5回原水爆禁止世界大会
5  大いなる幻影―北一輝追悼会と「牢人の会」
 その名を汚すことなかれ/しかも彼らは行く/
  Ⅵ  一殺多生の剣をふるって―国土無双
 1  ”民族の叫び”―愛国の精神
 2  分断して統治せよー久保刺殺事件
 3  輪転機に砂をかけろー背後でわらうのは誰だ?
 4  疑惑の影ー維新行動隊と6月15日
5  裁かれる”独裁者”ー花道を血で飾って
日比谷公会堂の屋根の下 /起請文をめぐって会議は踊る/シーザーのものはシーザーにー/安すぎた代償/
エピローグ 次に来るのはなにか
 クーデターの必然性/沈黙をもって問いかけよ!
付録
1 新日本協議会(新日協)
2 全国愛国者団体会議(全愛会)
3 全国師友会
4 自由文教人連盟
5 全国右翼関係団体一覧表

 

現代史の課題

『現代史の課題』(亀井勝一郎、中央公論社、19590115)

内容<作業中>

005
010 現代歴史化への疑問
 歴史への欲求と二つの史観
歴史家の資格
現代史のむずかしさ
歴史教育について
付記
034 歴史家の主体性について
 交流のための提案
歴史を書く人と読む人
歴史における客観性とは何か
058 日本近代化の悲劇
 三つの現代
対中国関係と日本の矛盾
近代化と危機の意識
092 擬似宗教国家
 開国の中の鎖国
「かのように」
新しい型の天皇悲劇
無政府状態の独裁
天皇と国民のつながり
古典の歪曲と死の教育
127 革命の動きをめぐって
 祖国の中の異国
戦術について
革命と知識人
現代知識人の二つの特徴
166 戦後日本についての覚書
 敗戦の特徴
新しい歴史の創造と破壊の条件
198 付録 民族性をめぐる様々の感想
 後記

戦後文学を問う―その体験と理念

『戦後文学を問う―その体験と理念』(川村湊、岩波新書、19950120)

内容

「戦争」が終わった
帰還/死者たち/たどりつけない「日本」/廃都の獣/戦後文学の始まり
初めての海外旅行
1
中国へ―中野重治/「事実を見て書く」/反右派闘争をめぐって/政治に従属する文学/「片寄った眼」
2
1960年の「中国」―開高健/砕けちる幻想/「大躍進」を見る―野間宏/健全で幸福な旅-大江健三郎
放散するエネルギー―60年安保と文学
1
パルタイの時代―倉橋由美子/若い世代の信仰告白/青春の群像―舟橋聖一/連帯をうながすもの/衝動に走る若者たち/
2
学生運動の精神的風景―柴田翔/純粋を志向する青春/観念的風俗の小説群/エネルギーの追い風=野間宏/虚無に支えられたエネルギー―石川淳//
1960年の雛祭り
1
目に見えないタブー/説得力のない擁護/夢の物語/悪意あるイタズラ/三島由紀夫の配慮//
2
「聖婚」への反対者/作家の孤立/////
ベトナムを見る眼
1ベトナム青年の銃殺―開高健
〈見る〉ことの犯罪性/25年ののちに―日野啓三/〈聞く〉体験/インドシナ地域への関心/三角関係の構造―結城昌治/「ベトナム」の意味する者/ベトナム・朝鮮・日本
〈性〉の冒険者たち
方法としての〈性的なもの〉―大江健三郎/文学の新潮流/性的人間/原初的欲求の解放―宇能鴻一郎/現実に追いつかれる文学/〈性的なもの〉の変貌/”性の自叙伝”の系譜/観念化された〈性〉/野坂昭如の世界/
関係としての〈性〉
ジェンダーの文学/「内向きの世代」―古井由吉/日常生活のエロティシズム/徹底した性描写―中上健次/80年代の〈性〉―村上龍・山田詠美/孤独な男たち/母体回帰の物語/フェミニズム的視点
クルマの中の闇
1
移動する”個室”/小説空間としてのクルマ―義之淳之介/家庭崩壊とクルマー立松和平/浮遊する密室///
2
ガレージに住む少年―日野啓三/孤独で凶暴なクルマ/自画像としてのクルマ―村上春樹/魔法の箱
「家」が流れる
漂泊する「家」―宮本輝/宙吊りのコンクリート箱―後藤明生/「家」を脅かす”敵”/歪んだ「家」―干刈あがた/戦後民主主義の帰結―山田太一/
普遍化する〈アメリカ〉
1
作品空間のアメリカ化/”新世界”を目指す文学―村上春樹/〈アメリカ〉の変貌/〈アメリカ〉化する感性/私たち内部の〈アメリカ〉//
 2
〈アメリカ〉への変身願望/テーマとしての「亡命」/黒人と混血児/”ここがアメリカだ、ここで跳べ”
「在日する者」の文学
1
定着しない呼称/その誕生/三つの問題意識/第一世代とその前史/第ニ、第三世代/
 2
 新たな事態/「アイデンティティーの危機」の消失/立原正秋と金石範/否定される「民族」/在日朝鮮人文学から在日の文学へ
「戦後文学は」が終わった
新しい文学の予兆/みなし子の物語-吉本ばなな/家庭崩壊から孤児感覚へ/文学伝統からの孤立―笙野頼子/夢の世界のリアリティー/架空の「地図」と「地誌」/日本の新しい文学
作家一覧

 

体験ルポ 日本の高齢者福祉

『体験ルポ 日本の高齢者福祉』(山井和則・斉藤弥生、岩波新書、19940920)

内容

 家族介護の限界
 1  なぜ、家族だけで看られないのか?
 2  家族は理想的な介護者か?
3  女性と男性の意識のズレ
 在宅福祉の三本柱
 1  デイサービス
2  ショートステイ
 3  ホームヘルプサービス
 高齢者を支える施設と病院
 1  老人病院での「社会的入院」体験
 2  老人ホームでの「寝たきり体験」
 3  グループホーム
 さまざまなサービス
 1  シルバービジネス
 2  住民参加によるサービス
V  福祉は市町村の時代へ
 1  あなたの町はあなたの老後を守ってくれますか?
 2  ”むらおこし”から”福祉”の町へ ―山形県西川町
 3 保健と福祉の充実で寝たきり老人が減少 ―兵庫県加西市
 4  敬老金を廃止して24時間ケアを―大阪府枚方市
 市民の声をどう福祉に生かすか?
 1  「老人保健福祉計画」の責任はだれがとる?
 2  市民の福祉は市民が決める―東京都三鷹市
 3  福祉、女性、地方行政
高齢社会の取り組み―スウェーデン、ドイツ、そして日本
1  市町村主役の高齢化対策―スウェーデンと日本
 2  高齢化に公的介護保険で対応―ドイツと日本
 人間らしく老いるために
 あとがき

 

国連と日本

『国連と日本』(河辺一郎、岩波新書、19940120)

内容

はじめに
1 国連総会で揺れる米国の姿勢
 賛成率が10%だった米国
 米国をなぞる日本
 米国の国連利用はなぜ可能になったか
2 「国連中心主義」の本音と建前
 なぜ「連合国」が「国際連合」と訳されたのか
 冷戦の一コマとしての国連加盟
 加盟促進のためのアジア・グループ入り
 安保条約改定の便法として
 打ち捨てられる国連中心主義
 日本外交の本音と建前
3 「平和国家」日本の実像
 反核日本から反・反核日本へ
 なぜ日本は核軍縮に反対したか
 非核地帯への矛盾した対応
 対米関係の取引材料として
4 PKOの軍事化と日本
 妥協措置としてのPKOの限界
 経費負担を渋り、PKOを押さえつける日本
文民利用を妨害し軍事化を進める日本
PKO協力法の裏で行っていること
「平和への課題」が出される前に成立を
「平和への課題」はどこが問題か
5 人権問題、紛争解決と日本
 植民地独立ー日本は安保理で何をしているのか
国内紛争に対しては日本は何もしない
加発途上国の人権問題を抑え込む日本
 国内への姿勢も後向き
6 何のための国連改革か
国連改革とは何か
日本はなぜ「国連改革」を推進したか
これで財政貢献といえるか
苦戦続きの安保理選挙
日本はなぜ安保理に他薦できたのか
常任理事国になって何をするのか
おわりに

原爆が落とされた日

『原爆が落とされた日』(半藤一利・湯川豊、PHP研究所〈文庫〉、19940815)

内容<作業中>

1 競争
出発 1941年
前進 1942年
展開 1943年
目標 1944年
2 混乱
寒さと空腹 1945年1月
天皇と重臣 1945年2月
B29と焦土 1945年3月
大統領と分離筒 1945年4月
戦闘力と精神力 1945年5月
多数派と少数派 1945年6月
モスクワとポツダム 1945年7月
広島とエノラ・ゲイ 1945年8月
3 その日
午前八時 1945年8月6日
閃光と暗黒 1945年8月6日
爆心地 1945年8月6日
若い犠牲者 1945年8月6日
地獄絵 1945年8月6日
広島の軍隊 1985年8月6日
生と死のあいだ 1985年8月6日
夜の底で 1985年8月7日
屍の町 1985年8月7日
「これは原爆です」 1985年8月8日
エピローグ
死者の列
あとがき 半藤一利・湯川豊 1972年7月
文庫版のためのあとがき 半藤一利・湯川豊 1994年6月
 本書は1972年『原爆の落ちた日』として文芸春秋より出版。
参考文献

「反日感情」韓国・朝鮮人と日本人

『「反日感情」韓国・朝鮮人と日本人』(高橋宗司、講談社現代新書、19930810)

内容<作業中>

はじめに
1 韓国は「反日教育」をしているのか
2 未解決のままの補償問題
3 批判される日本の歴史教科書
4 指紋押捺は必要だったのか
5 天皇と朝鮮人
6 被徴用者と遺族の訴え
7 「従軍慰安婦」問題と「反韓感情」
8 日朝交渉の経過と問題点
9 日本の「誇れない歴史」
おわりに
  朝鮮人の自制
  温泉入浴「差別事件」
 植民地統治の清算を
索引を兼ねた近現代日朝関係史年表

 

キメラ―満州国の肖像

『キメラ―満州国の肖像』(山室信一、中公新書、19930725)

内容

はじめに
1 日本の活くる唯一の途
――関東軍・満蒙領有論の射程
2 在満蒙各民族の楽土たらしむ
――新国家建設工作と建国理念の模索
3 世界政治の模範となさんとす
――道義立国の大旆と満州国政治の形成
4 経邦の長策は常に日本帝国と協力同心
――王道楽土の蹉跌一体化の道程
おわりに
あとがき

 

ヒロシマ・ナガサキへの旅 原爆の碑と遺跡が語る

『ヒロシマ・ナガサキへの旅 原爆の碑と遺跡が語る』(水田九八二郎著、中央公論社〈中公文庫〉、19930710)

内容

15 はじめに--ヒロシマの碑の思想
広島平和記念公園周辺略図
長崎爆心地公園周辺略図
〈広島編〉
1 広島平和記念公園 25
2 原爆資料館 28
3 原爆慰霊碑 34
4 原爆ドーム 38
5 原爆の子の像 43
6 原爆供養塔 47
原爆死没諸霊位供養塔 50
7 嵐の中の母子像 51
8 原爆犠牲国民学校教師と子どもの碑 54
9 原爆慰霊碑の周辺 58
祈りの泉  平和の池  平和の灯  平和の泉  平和の時計塔  平和の鐘
10 韓国人原爆犠牲者慰霊碑 64
11 峠三吉詩碑 71
12 原民喜詩碑 76
13 平和乃観音像 80
14 平和祈念像 84
15 平和の像「若葉」(湯川秀樹碑)86
16 天神町組町民慰霊碑 88
天神町北組町民慰霊碑 90
「材木町跡」の碑 91
17 県立広島第一中学校職員生徒追憶碑 92
18 県立広島第二中学校職員生徒慰霊碑 95
19 市立高等女学校教職員生徒慰霊碑 98
20 県立広島第二高等女学校職員生徒慰霊碑 102
広島女子高等師範学校・同附属山中高等女学校職員生徒  慰霊碑
21 安佐郡川内村温井義勇隊の碑 105
22 動員学徒慰霊塔 110
動員学徒慰霊慈母観音像 113
23 原爆犠牲 ヒロシマの碑 115
24 島病院爆心地の碑 120
25 世界平和記念聖堂 123
26 慈仙寺跡 126
被爆アオギリ 128
禿翁寺の六地蔵 130
27 大田洋子文学碑 131
28 エドマンド・ブランデン詩碑 135
マルセル・ジュノー博士像 138
29 移動演劇さくら隊殉難碑 140
30 「生ましめんかな」の詩碑 144
31 本川国民学校の被爆遺構 148
32 済美国民学校職員生徒慰霊碑 152
33 平和大橋・西平和大橋 155
34 平和大通り 158
35 三滝山無縁墓地 159
〈長崎編〉
1 平和祈念像 164
2 原爆殉難者名奉安(所)168
折鶴の塔 170
3 世界平和シンボルゾーン 170
平和の記念碑  人生の喜び  Aコール  諸国民友好の像  未来の世代を守る像  平和  乙女の像  生命と平和との花  人生への賛歌  太陽と鶴  平和の碑  無限
4 戦災復興記念(碑)182
5 動員学徒・女子挺身隊・徴用工・一般市民原爆殉難者碑、長崎の鐘 184
6 平和の泉 186
7 原爆殉難者無縁仏納骨堂 191
被爆者の店 193
8 被爆遺構 194
原子爆弾落下中心地(標柱) 火の見櫓  瓊浦中学校貯水タンクと三菱製鋼所の鉄骨  大橋橋塔  浦上天主堂遺壁
9 平和を祈る子(像)199
10 外国人戦争犠牲者追悼・核廃絶人類不戦(碑)201
11 追悼長崎原爆朝鮮人犠牲者(碑)203
12 福田須磨子詩碑 205
13 原爆句碑 210
14 長崎国際文化会館 212
長崎市平和会館 216
15 平和母子像 217
16 トーテムポール 219
17 原爆殉教教え子と教師の像 220
18 平和(碑)222
19 PEOPLE AT PEACE(碑)223
20 長崎医科大学関係の慰霊碑と遺構 224
長崎医科大学慰霊碑  長崎医科大学職員並に学生慰霊の碑  長崎医科大学・同附属薬学専門部正門門柱(遺構) 角尾晋 先生胸像
21 浦上天主堂 228
浦上五番崩れ 浦上天主堂鐘楼ドーム 232
平和の聖母像 232
22 如己堂@233
永井記念館 236
帳方屋敷跡 238
23 長崎市名誉市民・永井隆の墓 239
24 山里国民学校の慰霊碑と遺構 240
あの子らの碑  山里国民学校防空壕跡
25 城山国民学校原爆慰霊碑と遺構 245
少年平和像  原爆殉難者之碑  嘉代子桜  平和の鐘    城山小学校被爆校舎(遺構)
26 片足鳥居 253
原爆クス(楠)256
坂本町民原子爆弾殉難之碑 256
27 「樹影」文学碑 257
〈資料〉
広島平和記念都市建設法 261
国際文化都市建設法 263
原爆被爆者援護法 266
原爆慰霊碑碑文争 268
広島・長崎の原爆病院 270
広島・長崎の原爆養護ホーム 274
広島市の花・長崎市の花 278
被爆体験の語り部を紹介する団体一覧 281
平和のうたごえ 285
原爆を許すまじ  青い空は
おわりに--ヒロシマの普遍化 291

昭和天皇の終戦史

『昭和天皇の終戦史』(吉田裕、岩波新書、19921221)

内容

「天皇独白録」とは何か 1
I 太平洋戦争時の宮中グループ 9
1 開戦をめぐる宮中グループの動向 11
2 戦局の悪化と近衛グループの台頭 18
3 ポツダム宣言の受諾 23
近衛の戦後構想 39
 1 「自主裁判」構想とその挫折 41
2 保守勢力の敗戦への対応 47
3 占領期の近衛 55
III 宮中の対GHQ工作 65
1 宮中グループによる政治工作の開始 67
2 高松宮の政治活動 72
3 GHQの対天皇政策 78
IV  「天皇独白録」の成立事情 85
 1 東久迩宮発言の波紋 87
2 GHQの対応 92
3 宮中グループの動き 98
4 寺崎英成の虚像と実像 103
5 松平康昌の役割 109
V 天皇は何を語ったか 123
1 2つの参考資料 125
 2 「独白録」の論理構成1 13
 3 「独白録」のなかの天皇像 146
4 「独白録」・その後 156
5 「独白録」をめぐる人脈 163
VI 東京裁判尋問調書を読む 171
 1 ニュルンベルク裁判との相違 173
2 尋問への協力 181
3 公判廷における証言 196
VII 行動原理としての「国体護持」 209
1 陸軍との対立 211
2 英米との協調の重視 215
3 国体至上主義 219
4 宮中グループの人脈 224
 再び戦争責任を考える 231
あとがき 243

教科書の社会史―明治維新から敗戦まで

『教科書の社会史―明治維新から敗戦まで』(中村紀久二〈きくじ〉、岩波新書、19920619)

内容

まえがき
プロローグ 江戸時代の初等教育
1 近代教育の揺籃期
1 明治初年の初等教科書と教材
2 教科書政策の転換点
3 教科書はいくらだったか
2 教育勅語体制下の教科書
1 明治の教科書検定方針
2 天皇教材はどう扱われたかー歴史教科書から
3 国定教科書の時代
1 教科書疑獄事件
2 国定教科書と「お古」の使用
4 教科書教材の時代相(1)
1 メートル法か、尺貫法か―算術/読本/地理/理科
2 「お母さん」という表現―読本
3 「数え歌」の拒否と採用―唱歌
4 何桁でくぎるか―算数
5 教科書教材の時代相(2)
1 教科書伝記教材の操作
2 二宮金次郎教材の非政治性
3 ジェンダー教材の歪曲
エピローグ 敗戦と「墨ぬり」教科書

技術開発の昭和史

『技術開発の昭和史』(森谷正規、朝日文庫〈朝日新聞社〉、19901120)

内容<作業中>

はしがき
1 軍事化の中で電子・高分子の萌芽
―戦前(昭和元~20年)の技術
1 写真電送
2 無装荷ケーブル
3 フェライト
4 零戦
5 石炭液化
証言 テレビジョンの開発
高柳健次郎 前・日本ビクター顧問
2 大型革新技術の導入
―復興期(昭和20年代)の技術
3 生産・改良向上技術で国際水準
―産業躍進期(昭和30年代)の技術
4 応用型新製品技術で国際水準
―高度成長期(昭和40年代)の技術
5 先端技術の開発で国際水準
―自立の時代(昭和40年代)への技術
昭和が終わり平成へ

 

ナチス追及

『ナチス追及』(望田幸男〈もちだゆきお〉、講談社現代新書1015、19900820)

内容

いまドイツのなにを問うべきか
いまドイツにを問う意味
アウシュヴィッツは終わらない
美少年ゆえの数奇な半生
問われる国民の戦争責任
二つのファッショ体制の相違
「ヴァイツゼッカー演説」を貫くもの
ナチス追及の広がりと深さ
本書の構成
1 追う者と追われる者
逃亡14年――アイヒマンとモサド
「他者」による追及と裁き
時効なき「みずから」による裁き
2 「ワルトハイム」たちの悩み
「過去」を捨てられなかったワルトハイム
「過去」を墓場に埋葬したカラヤン
「庶民のなかのワルトハイム」とその家族たち
3 西ドイツにおける極右=ネオナチの流れ
生きている「ナチスの残党」
旧ネオナチから新ネオナチへ
ヒトラーの孫たち
ナチス追及の未来
日本における「ナチス追及」論の二つの流れ
道徳的リゴリズム
道徳的な非政治の世界
道徳的な非政治の落とし穴
ナチス追及史における新たな問題状況
熱望と不安のなかの「ドイツ統一問題」
ドイツ統一問題と「過去の克服」
ナチスなきナチス追及
「ナチス追及」が日本に問いかけるもの
<沼田鈴子、日本の原水爆禁止運動、・・・>
あとがき