『つぐない 原爆補償』創刊号(原爆被災者補償法の制定を期する市民の会、19731206)
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頁 |
項目 |
著者 |
01 |
発刊を祝して |
志水清(理事長) |
02 |
裁判所の法技術論と原爆補償 |
畑博行(広島大学政経学部教授) |
04 |
原爆補償の思想 |
今堀誠二(広島大学教養部部長) |
06 |
無縁仏の遺族さがしを通して |
佐伯敏子(主婦) |
08 |
署名運動に参加して |
矢野庫雄() |
09 |
奉仕国家建設をめざそう |
相原和光(広島YMCA総主事) |
10 |
憲法九条から地球市民へ |
小谷鶴次(広島大学元政経学部長) |
12 |
どこまで国の責任か |
村上忠敬(女学院大学学長) |
13 |
原爆被災者補償法を考える |
久保正直(事務局長) |
15 |
被爆者援護のあゆみ |
志水清(理事長) |
18 |
事務局報告 |
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20 |
編集後記 |
末永 |
原爆被災者補償法の制定を期する市民の会 1972年6月2日発足
被爆者に国家補償を
法の制定を要求。市民組織が発足
原爆被爆者に対する国家補償法の制定を要求して運動を進めようという市民組織が二十日、広島市で発足した。さっそく市内で署名運動を始め、政府に要求してゆく。
この運動を進めているのは同市皆実町四丁目、無職久保正直さん(64)。久保さんは四十五年ごろから補・補償制定要求署名運動を続け、昨年八月六日佐藤首相が広島を訪れたさい、七千百人分の署名を山田広島市長を通じて提出した。
その後、この運動を推進する人々が広がったため、正式に会を結成した。
広島市基町の広島YMCAで開いた結成会には、久保さんのほか、志水清ABCC医科社会学部長、村上忠敬核禁広島県民会議議長ら九人が出席し、今後の運動の進め方を話し合った。
この結果①六一九月の間に署名運動に全力をおける②現在百一人の会員を二百三十人にふやし、署名運動の中心になってもらう③国家補償要求を理論的に裏づける科学的資料の収集、補償法の骨子を決める研究会の開催に努めるなどの運動方針を決めた。
組織の名称は「原爆被災者補償法の制定を期する市民の会」とし、理事長に志水清氏、事務局長に久保正直氏をそれぞれ選んだ。
久保さんは「生存者、死没者を問わず、原爆被災者に国家補償するのは、政府の当然の責務。それが原爆投下は国際法違反であることを確認し、世界平和実現の第一歩につながると確信すると話している。 『中国新聞』(1972年6月21日)
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