核兵器不拡散条約(NPT)
2010年5月にニューヨークで開催された2010年NPT運用検討会議では、NPTへの求心力を高め、NPTを基礎とする国際的な核軍縮・不拡散体制を強化することが重要な課題となった。会議では個々の争点を巡り、全ての締約国が全会一致で決定することができるか予断を許さない状況が続いたが、NPT体制を支える三本柱(①核軍縮、②核不拡散、③原子力の平和的利用)に関し、将来に向けた具体的な行動計画を含む最終文書を採択することができた。行動計画は、全ての締約国が協力してこの三本柱を推進していくための共通の基盤を提供した点で大きな意義があり、各国が今後この行動計画を着実に実施していくことが重要である。日本は、日豪両政府による核軍縮・不拡散についての具体的措置に関する作業文書に加え、軍縮・不拡散教育、国際原子力機関(IAEA)保障措置(12)の強化、原子力の平和的利用のためのIAEA技術協力に関する作業文書を提出した。日本の提案は、多くの国から幅広い支持を得て、広く最終文書に反映されるなど、会議の成功に貢献することができた。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/2011/html/chapter3/chapter3_01_03.html#h02