原爆・500人の証言

『原爆・500人の証言 朝日文庫』(朝日新聞社編、20080830)

 はじめに “生きている証人”を求めて
追跡調査の意義 12
こうして調査した 16
質問は四〇項 20
1 あのときわたしは-《体験》
 閃光を浴びた「直接被爆者」 25
“地獄の町”に入った「間接被爆者」 29
“黒い雨”にぬれて- 33
まだ消えない雨のしみ 38
地獄から逃がれ出て- 42
八月五日生れの原爆っ子 46
北の果て、南の果て 50
三人の妹を奪われて 53
ひとりぼっちになった 57
不安を胸に秘めつつ 61
母を失って学校も中退 65
生後三ヵ月で鉄片の洗礼 70
沖縄にもいる被爆者 74
2  ツメ跡はまだ消えない《健康》
 「健康」はどう変ったか 81
もう一度起きて歩きたい 86
やけどがよみがえる夏 92
十年間も無事だったのに 97
愛児捜しのあとで倒れる 102
こんなにも執念深いとは 110
「人並み」になった笑顔 117
病苦と孤独の二重苦 119
入院体験で得たもの 121
入院はしたくても- 126
胎内被爆の悲惨さ 129
子どもが産めない 133
“ぶらぶら病”患者の自嘲 137
「まったく元気」-三五・二% 141
「手帳」が欲しい 145
「手帳」なんか欲しくない 154
定期検診の信頼度 157
定期検診が受けられない 161
不安とのたたかい 167
 3  蝕まれた歳月のなかで 《生活》
 低い被爆者の生活水準 177
不利克服して頑張る被爆者 181
視力を失った孤老の場合 187
老人ホームへの関心 189
働ける体にしてくれ 192
ひとりきりで泣きたい 195
暮し向きはよくなっているか 198
逃がしたしあわせに泣く 201
生きぬいた家族たち 203
 4  現実をどううけとめる?《意識》
 意外に少ない団体加入 209
いまの体調が意識を左右 217
「差別」はこの人たちにも 223
援護法についての認識 233
実態は知られているか 237
ドームと天主堂 241
四人に一人は「まだ憎い」 250
アメリカに望むさまざまな声 257
ABCCへの批判 260
核兵器だけはやめて! 267
まず社会保障制度の確立 273
原爆医療法の整備とPRを- 278
 結び-広島と長崎と- 286
 あとがき 292
付 原爆-核兵器の足どり(増補) 295
解説 吉岡忍 318
 註:「原爆・五〇〇人の証言-被爆者追跡調査レポート」(1967年11月20日刊行)