『検証「戦後民主主義」 わたしたちはなぜ戦争責任問題を解決できないのか』(田中利幸、三一書房、20190520)
内容
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序文 アジア太平洋戦争と「戦後民主主義」/7 |
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1 日清・日露戦争から「満州事変」まで/8
2 日中戦争から「武力南進」政策の開始まで/12
3 三国同盟調印から太平洋戦争開始まで/18
4 太平洋戦争期における日本軍の残虐行為/23
5 日米軍事同盟の原点としての日米「原爆正当化」共同謀議/31 |
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米軍による日本無差別空爆と天皇制ファシズム国家の「防空体制」/41 |
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1 日本の「防空法」と「防空体制」の実態/45
2 太平洋戦争期の「防空」と「防空壕」の実情/52
3 「御真影」と「御文庫」の絶対守護命令に表れている天皇制の本質/57
4 東京大空襲と「吹上防空室」補強作戦/62
5 米軍日本本土無差別空爆の実相/71
6 通常戦略爆撃の一貫として理解された原爆無差別大量殺戮/87
7 「加害・被害両責任の隠蔽」の絡み合い/92 |
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「招爆責任」と「招爆画策責任」の隠蔽 日米両国による原爆神話化/101 |
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1 広島・長崎原爆攻撃の隠された政治的意図とポツダム会談/106
2 原爆攻撃と「国体護持」をめぐる日米政府の駆け引き/116
3 国体護持、統帥権とポツダム宣言受諾の関連性/134
4 日米両国の原爆利用 米国の無差別大量殺戮「正当化」と日本の原爆被害の「終戦利用」/145
5 原爆責任隠蔽と矛盾にみち屈折した「戦後日本民主主義」/161 |
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「平和憲法」に埋め込まれた「戦争責任隠蔽」の内在的矛盾
前文と9条活用への展望に向けて/169 |
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1 天皇裕仁の免罪・免責を目的とした憲法第1章と2章9条の設定/173
2 戦争責任意識の希薄性がもたらした憲法9条「非戦・非武装」の抜け道/189
3 「戦争責任」の自覚に基づく憲法前文と9条の一体的相互関連性/198
4 「主権国家」観念を超える「国家悪」論 大熊信行と小田実/205
5 市民の「抵抗権」としての9条活用と民主精神確立に向けて/216 |
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象徴天皇の隠された政治的影響力と「天皇人間化」を目指した闘い/231 |
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1 「国体」観念を継承する憲法第1章 宗教的権威と非人間的「象徴」/234
2 「象徴権威」の政治的役割 その歴史的背景/245
3 戦後「象徴権威」の活用 天皇に見る「加害と被害の逆転」と「一億総被害意識」の創出/251
4 「象徴権威」の現代的活用 あらゆる政治社会問題を隠蔽する幻想効果と戦争責任のさらなる隠蔽/260
5 天皇裕仁の戦争責任追求を通して「天皇人間化」を目指した労働運動家、学生と元日本兵/270 |
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「記憶」の日米共同謀議の打破に向けて ドイツの「文化的記憶」に学ぶ/299 |
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1 罪と責任の忘却ーハンナ.アレントの目で見るオバマ大統領の謝罪なき広島訪問/302
2 広島の「記憶の伝承」方法の精神的貧困性/313
3 葬り去られた記憶の復活 「ノイエ・ヴァッへ」と「空中に浮かぶ天使」/322
4 ドイツ「過去の克服」運動の歴史と「記憶と継承」としての追悼施設運動/328
5 「コミュニケーション的記憶」から「文化的記憶」へ
ドイツ個別の記憶から人類の普遍的記憶への止揚/333
6 日本独自の文化的記憶による「歴史克服」を目指して/339 |
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あとがき/356 |
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止
『原爆文学研究18』 (原爆文学研究会、花書院、2019/12/21)
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目次 |
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◆―批評― articles― |
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遠田憲成 原民喜「鎮魂歌」再考 3
―「念想」を中心に―
キアラ・コマストリ 原爆被害者と農村女性をつなぐ<表現>と<運動> 20
―山代巴と手記集『原爆に生きて』をめぐって―
藤本佳弓 大澤幹夫「戯曲 原爆の子」論 30
―作文集『原爆の子』受容の一端―
東村岳史 戦後佐世保における核の「軍事利用」と「平和利用」 45
―原子力船「むつ」の受け入れ騒動を中心に
平野裕次 被爆した南方特別留学生に関する記憶と表象の史的展開について 66
小林朋子 “Unspeakable Thoughts Unspoken”を描くこと 82
―『父と暮せば』と『ビラヴド』に見る「近代的生」
モハンマド・モインウッディン 放射能汚染、反核運動、被曝者 96
―21世紀ヒンディ一語小説『マラング・ゴダ ニルカーント フア』を巡って |
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◆特集「原爆文学」再読6―吉本隆明『「反核」異論』 |
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坂口博 吉本隆明『「反核」異論』再読のために 108
村上克尚 交わらなかった議論 116
―吉本隆明『「反核」異論』をめぐって
加島正浩 被爆者の祈念への贈与 128
一加藤典洋による『「反核」異論』への応答
柳瀬善治 「ムーゼルマン」の傍らにおける「倫理」と「連帯」は「喩」として表象可か 145
―「現代詩論史」の視角から吉本隆明『「反核」異論』を読む― |
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◆特集「原爆文学」再読7―青来有一『爆心』 |
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楠田剛士 「原爆文学」再読7―青来有一『爆心』報告
楠田剛士 青菜有一『爆心』の読まれ方 172
畑中佳恵 青菜有一『爆心』再読のために 179 |
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四條知恵 |
「虫」に寄せて―歴史的出来事の空白をめぐる検討 |
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◆小特集 テレビ・ドキュメンタリーと原爆小頭症 |
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山本昭宏 企画趣意と『原爆が遺した子ら』内容紹介 202
平尾直政 『原爆が遺した子ら』をめぐるアフター・トーク 205
東琢磨
大牟田聡
山本昭宏 |
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◆―書評― Book reviews |
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村上陽子 松永京子著『北米先住民作家と<核文学>―アポカリプスからサバイバンスへ』 228
永川とも子 スーザン・サザード著『ナガサキ―核戦争後の人生』 232
◆―詩― poetry
高野吾朗 詩的考察:無意味さの意味について |
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◎彙報 |
『光に向かって這っていけ 核なき世界を追い求めて』(サーロー節子、金崎由美著 岩波書店 20190723)
内容
| 章 |
見出し |
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プロローグ―被爆者としてのアクティビズム(サーロー節子) |
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被爆体験から問うた「社会正義」/「死者」とのつながり/日本政府は条約に参加を |
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生い立ち |
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グローバルな中村家/「移民県」広島/戦争に翻弄された家族史/愛を注がれて/軍部広島に戦争の影/入学はしたものの/「本土決戦」に備える司令部へ |
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| 2 |
1945年8月6日午前8時15分 |
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一瞬の閃光/末期の水をひたすら運ぶ/広島を壊滅させた非人道兵器/両親と再会。しかし/姉と甥を焼く/何もかも失った/失意からの再出発/「死の影」におびえて/文子の苦難 |
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| 3 |
民主主義とキリスト教 |
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新聞作りに熱中/女性参政権に感動/生き残った意味を探す/谷本先生に導かれて/広島女学院大へ進学/広島流川教会/留学のきっかけを得る/北海道の炭鉱町で |
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| 4 |
米国、そしてカナダへ |
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いきなり「行方不明者」に/私は「敵国」の人間だった/父の死と結婚と/人種差別の壁/甘くない新婚生活/子育てに奮闘 |
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反核運動への目覚め |
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ソーシャルワーカーとして市教委へ/カナダという国、トロントという街/「体験を聞かせてほしい」/新聞に意見広告/カナダ初の原爆展に奔走/栗原貞子さんとの出会い/平和の庭と「灯」/ローマ法王に謁見/軍縮・平和教育を「制度化」したい/高校生とヒロシマ・ナガサキへ |
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北米で活動するということ |
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被爆者の「心の変遷」を伝える努力/歴史と向き合い、歩み寄る/爆弾騒ぎと入国拒否/沼田鈴子さんも災難/第2回国連軍縮特別総会と反核のうねり/裁判支援で屈辱/ソーシャルワーカーとして一念発起 |
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第7章 変化の兆し |
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1995年の節目―NPT無期限延長/国際司法裁判所の勧告的意見/ICANとの出会い/102人の被爆者と世界一周/オバマ大統領のプラハ演説と2010年NPT再検討会議/生き残った一言 |
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第8章 悲願達成へのカウントダウン 129 |
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動き出した「人道イニシアチブ」/悲しみと喪失を越えて、再び/ナヤリットの歓喜/ウィーンの感涙/日本への怒り/カナダへの失望/「決裂」に奮い立つ/2016年の前進/ICANの躍進と私/ICANに共感する3つの理由/オバマ大統領の広島訪問/米国に問うべきこと/オバマ氏宛ての手紙 |
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核兵器禁止条約とノーベル平和賞への道 |
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「霊が見ている」/日本の「ボイコット」にあ然/前文に「被爆者」/核兵器終わりの始まり/ジェンダーと軍縮/「スティグマタイズ」へ大きな一歩/ビッグニュース/オスロへ/皆に感謝しながら/渾身の演説/訴えきれなかったこと/シセ副委員長が示唆するもの |
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エピローグ |
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受賞後初の里帰り/広島から行動を/希望を託して/次なる明確な目標へ |
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あとがき―節子さんの涙から考えた「怒り」(金崎由美) |
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「証拠」となる記事/「死者は報われない」/被爆者の「道徳的勇気」/犠牲者のくさり/日本と海外の被爆者/原爆平和報道の重み |
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主要参考文献・データベース |
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関係年表 |
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サーロー節子ノーベル平和賞授賞式での演説(2017年12月10日) |
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書誌2019
| 書名 |
著者 |
発行所 |
発行年月日 |
備考 |
| 象徴として |
毎日新聞社会部 |
毎日新聞出版 |
20190420 |
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| 検証「戦後民主主義」 わたしたちはなぜ戦争責任問題を解決できないのか |
田中利幸 |
三一書房 |
20190520 |
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| 光に向かって這っていけ 核なき世界を追い求めて |
サーロー節子、金崎由美著 |
岩波書店 |
20190723 |
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| 軍馬と楕円球 |
中野慶 |
かもがわ出版 |
20190725 |
受贈 |
| 異端の被爆者-22度のがんを生き抜く男 |
横井秀信 |
新潮社 |
20190925 |
受贈 |
| 長崎の証言50年 半世紀のあゆみを振り返る |
長崎の証言の会 |
長崎の証言の会 |
20191215 |
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| 原爆文学研究18 |
原爆文学研究会 |
花書院 |
20191221 |
受贈 |
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四條知恵 |
「虫」 に寄せて-歴史的出来事の空白をめぐる検討 |
雑誌論文
| 著者 |
タイトル |
掲載誌(編集、発行所) |
発行年月日 |
| 小池聖一 |
旧制広島高等学校資料、同窓会収集資料としての特質について |
広島大学文書館紀要 第21号(広島大学文書館) |
20190228 |
| 四條知恵 |
散逸する長崎の歴史資料-公文書館設立への提言 |
平和文化研究第40集(長崎総合科学大学長崎平和文化研究所) |
201905 |
| 四條知恵 |
原爆投下後における浦上の復興と地域社会の変容-互助組織「講内」の活動に着目して |
九州歴史科学第47号(九州歴史科学研究会) |
201912 |
止
ヒロシマの歴史を残された言葉や資料をもとにたどるサイトです。