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被爆建造物を考える会

被爆建造物を考える会

設立:1989(平成元)年7月16日

目的:「本会は、広島の街から次第に姿を消そうとしている被爆建造物をとおして、歴史的な意味を持つ広島の体験をどう次代に伝えていくか多面的に検討し、市民に被爆体験の継承について考える機会を提供することを目的とする。」(会則第2条)

事業(会則第3条)
本会は、前条の目的を達成するために以下の事業を行う。
①被爆建造物の存在を広く市民に認識してもらうために、フィールドワークやスケッチ大会、シンポジウムなどを開催する。
②他都市における歴史的建造物保存の試みなどについて調査する。
③広島に残る被爆建造物について、専門家による多角的な調査・研究活動を行う。
④調査・研究活動の成果をまとめ、報告書として出版する。また、市民、子ども向けの被爆建造物マップ、解説書などの出版活動を行う。
⑤その他、会報発行など目的達成に必要な事業を行う。

動向

年月日 事項
1989
07 16 「原爆遺跡を考える会」、広島市で発足。呼びかけ人に飯島宗一・新藤兼人・庄野直美ら。原爆遺跡への関心を高め、被爆建造物の調査などを計画。事務局を広島平和教育研究所に設置。
07 25 「被爆建造物を考える会」主催原爆遺跡をめぐるフィールドワーク、広島市で実施(約60人参加)。広島赤十字・原爆病院・広大理学部などを見学。
07 30 「被爆建造物を考える会」、広島市内各所で、被爆建造物を描くスケッチ大会を開催(約30人参加)。
0925 「被爆建造物を考える会」。於教育会館<宇吹メモ>
12 24? 「被爆建造物を考える会」による本格的な調査活動、開始。同会社会部会、原医研資料センターの資料で被爆建造物について調査。
1990
08 02 「被爆建造物を考える会」、広島信用金庫横川支店で現地調査。その他の建造物についても調査中。
11 25? 「被爆建造物を考える会」の葉佐井博巳広大教授ら、広島市内の被爆建造物の残留放射能を測定し、各地点の中性子量を算出。それによると、日米合同委員会による被曝線量推定方式DS86とは大差。
12 03 「被爆建造物を考える会」、調査結果をまとめた「広島の被爆建造物-被爆45周年調査報告書」(監修者:庄野直美、発行者:被爆建造物を考える会、発行所:朝日新聞広島支局、発行日:1990年12月1日)を作成。
12 08 「被爆建造物を考える会」、広島市で、記念シンポジウムを開催(約300人参加)。大江健三郎による講演「壊れものとしての人間と文化」など。