「06 書誌」カテゴリーアーカイブ

半世紀後の反核戦争

『半世紀後の反核戦争』(渡辺晋著、渡辺医院刊、19980310)

内容

発刊に寄せて 福原照明
まえがき
1 イメージの喚起―記録映画のことなど
『ちちをかえせ・ははをかえせ』
-広島エイト倶楽部創立二十五周年記念公開映写会を観て-

『もし、この地球を愛するなら』を観て…

『ヒロシマ・ナガサキ-核戦争のもたらすもの-』を観て

原爆に関連した記録映画についての追記

2 <編集室>から…39
大竹市と被爆者と…

ある映画、そして現実も

ヒロシマ日記、ふたたび

ある慰霊の集い

ひつじ年の寓話

申年雑記

三つのサイレン

講演・公演・報告会

千羽鶴よ、世界へ!

北東アジア文化圏

科学と情念

五十回忌の夏に

ペンクラブのピーストーク

一九九五年八月六日…

雑誌『世界』を読み返して

丙子の年の年頭に…

紙碑を読む

核廃絶への道は…

ミニコミ誌のこと

ある芝居を観て

ある施設被爆資料館のこと

ユソフの墓にて

ある座り込みの記録を見て

放射線と産業医

3 書評・寸評・医師会史評…91
門前徹夫『病理解剖史医30年の歩み』

広島県眼科医会史編纂委員会編集『広島県眼科医会史』

第九回核戦争防止国際医師会議世界大会『女医の記録』

核戦争防止・核兵器廃絶を訴える京都医師の会編『医師たちのヒロシマ』

放射線被曝者医療国際協力推進協議会編『原爆放射線の人体影響1,992』

上坂冬子『生き残った人びと』(解説・伊藤千賀子)

丸屋博『ヒロシマ随想』-医師として被爆者として-

原田東岷『ひろしまからの発信』-二人のひろしまびと-『平和の瞬間』

長崎孝『古稀茫茫』

広島大学医学部同窓会『広島大学医学部五十年史資料編』

山県郡医師会編纂委員会『広島県山県郡医師会史』

原爆関連の自分史・論説等についての追記

4 記憶の伝承-記録文学のことなど…141
外人作家の描いたヒロシマと原爆

SFとノンフィクション

原爆と医師と記録

第三回アジア太平洋地域会議余録-在韓被爆者の文献的側面-

ナガサキ・ヒロシマ、証言と文学

あとがき

日本の思想 土着と欧化の系譜

上山春平『日本の思想 土着と欧化の系譜 同時代ライブラリー342』(岩波書店、19980515)

A 土着思想の系譜
中江兆民の哲学思想
1 ナカエニスムの基本的特質
2 認識論と倫理思想
3 ナカエニスムと儒教思想
4 歴史哲学と政治思想
5 ナカエニスムの位地
狩野亨吉の哲学思想
1 狩野亨吉と西田幾多郎
2 分析哲学の開拓者
西田幾多郎の哲学思想
1 西田幾多郎と大東亜戦争
2 自由主義的ナショナリズム
3 啓蒙主義から理想主義へ
4 哲学的立場の確立
5 「善の研究」
6 東洋的論理の探求
7 むすび
今西錦司の思想
1 大東亜戦争と今西錦司
2 生物研究の理論と実践
B 土着思想の系譜
V 志賀直哉と小林秀雄―私小説について
1 考察の視点
2 志賀直哉の場合
3 小林秀雄の場合
4 私小説と政治
三木清と中井正一の弁証法
1 三木清における弁証法と有機体論
2 中井正一の「委員会の論理」
野呂栄太郎と講座派の思想
1 神は死んだ
2 野呂と講座派
3 野呂理論の構造
丸山真男と吉本隆明―ナショナリズムについて
1 丸山真男の視点
2 吉本隆明の視点
3 ナショナリズムにおける遠心と求心
自著解題

日本の誕生

『日本の誕生』(吉田孝、岩波新書、19970620)

内容

序章 「それでは憶良がかわいそうだ」
山上憶良と「日本」/大宝の遣唐使/「倭」から「日本」へ/則天武后と粟田真人/「いざ子ども早く日本へ」/「日本」「倭」とヤマト/
1 東アジア世界と「倭」の出現
日本列島と農耕社会の成立/秦漢帝国の出現と東アジア/倭人のクニの登場/東夷の倭の奴国王と、西南夷の滇王/最初の奴国王は渡来人か/
2 倭の女王と交易
東アジアの変動と女王=卑弥呼の登場/失われた記録/卑弥呼を親魏倭王に冊封/都市牛利と「都市」/「都市」は官名か/王権と交易/王の権威を表す品々/卑弥呼の王権を支えるもの/なぜ倭の政治的な統合は早かったのか/卑弥呼の二つの顔/生口と戦争/
3 大王(天皇)にも姓があった
中国周辺民族の台頭と高句麗の発展/百済・新羅の国家形成と倭の朝鮮半島への進出/広開土王碑の語るもの/広開土王碑のなかの「倭」/倭の五王、中国南朝へ遣使/倭王の武/ワカタケル大王/東アジア世界の「姓」/新羅は金・銀の国/
4 東海の帝国への道
転換期に立つワカタケル大王/朝鮮半島から渡来した人びと/渡来人が伝えた文化/「任那」とは何か/倭と「任那」/仏教の伝来/「飛鳥は日本文化のふるさと」/渡来人と「日本」「日本人」/中国王朝との通交再開の背景/600年の遣隋使/無視された600年の遣隋使/日出づる処の天子/ウヂ名と姓の萌芽/
5 クーデターと「革命」
戦争と内乱の世紀の幕開け/激動する朝鮮諸国/宮中のクーデター/譲位のはじまり/改新政権の発足/新羅の金春秋の選択/百済の滅亡/白村江の戦と高句麗の滅亡/国際情勢の変化と倭の朝廷/壬申の乱/天武・持統朝と古代官僚制/文字の世界へ/
6 「日本」の国号の成立
アマテラス=天照大神の登場/「日本」の国号はいつ成立したか/日の出と「日本」/「天皇」号の成立/銀と銀銭/だまされた「大宝」の年号/大宝律令―統治技術の先取り/日本と吐蕃/古代日本の国際的環境/律令国家の二重構造―律令制と氏族制/文字と家の制度/
7 大仏開眼と金
平城京と和同開珎<カイチン>/辺境への侵略/内外に高まる緊張/廬舎那仏の造立と黄金の出現/大仏開眼と新羅皇子の来日/新羅使がもたらした金/天平文化と墾田永年私財法/公地公民とは何か/近代からのまなざし/藤原仲麻呂の儒教政治/僧、道鏡の進出/天皇と儒教・仏教/
8 ヤマトの古典的国制の成立
新しい王朝の成立/新しい京と祭天の儀礼/怨霊と平安京/征夷大将軍の出現/天皇の制度の確立/源・平の出現と名前の唐風化/摂政・関白の出現/家の相続の萌芽/神仏習合への道/ウメからサクラへ/唐風化による国風化/かな文字の創造/日本語の音韻の変化/閉ざされた社会へ/王土王臣思想とケガレ/東アジア世界の変化/東アジアのエトノス(民族)/エトノスと文字/ヤマトの古典的な国制と文化
終章 ヤマトと「日本」
「日本」は王朝名/ヤマト・倭(和)・日本/ヤマトとニッポン・二ホン/日本と「ひのもと」/「日本」と天皇/「日本史」とは何か/残された課題
 参考文献
あとがき

香港回帰 アジア新世紀の命運

『香港回帰 アジア新世紀の命運』(中島嶺雄、中央公論社〈中公新書〉、19970625)

内容

「返還」か「回帰」か
1 香港の歴史
1  「不毛の島」から「香しい港」へ
2 阿片戦争と香港割譲
3 香港の建設と発展
4 新界―99年間の租借
5 反英運動の高揚と挫折
6 日本の香港占領
2 現代の香港
1  戦後の香港―国際環境と発展の基礎
2 統治の困難性―九龍暴動と九龍城
3 香港暴動と文化大革命
4 戦後国際政治と香港
5 近現代史の中の香港
香港沿革略史年表
3 香港社会の断面
1  人口・難民・移民
2 香港の中国人
3
4 南北行とジャーディン=マセソン商会
5 華人資本家と”赤い商人”
6 情報とマスメディア
4 英中関係のドラマ
1  「1997問題」の根拠
2 英中協定とその問題点
3 パッテン総督の政治改革
4 「一国両制」と「港人治湊」
5 「民主」を恐れる中国とイギリスの関与
 5  香港の国際環境
1  アメリカにとっての香港
2  中台関係と香港
3  香港を支える華人ネットワーク
4  日本と香港
6  中国の将来と香港
1 鄧小平以後と香港
2 「中国化」する香港―北京語と英語、人民元と香港ドル
3 香港軍事化の影
4 「香港基本法」の性格
5 上海なのか香港なのか
6 広東語経済圏への道
沈みゆく「都市国家」
あとがき

 

戦争の教え方 世界の教科書にみる

『戦争の教え方 世界の教科書にみる』(別技篤彦著、朝日文庫、19970615)

内容

まえがき 11
1 日本は教科書の後進国
2 戦争とは何か
3 人間はなぜ殺し合うのか
4 戦争を分析する眼
5 愛国心とナショナリズム
6 テクノロジーの功罪
7 「ヒロシマ」の書き方
西ドイツ空襲の惨禍
まるで他人事の日本の教科書
終戦直後のフランスと最近のイギリスでは
ある日本人医師の報告―西ドイツ
人類の知恵の悪用―インド
トルーマンのモラルを討議する―アメリカ
被爆者が目撃した光景―オーストラリア
毛沢東の総攻撃命令―中国
冷めた視点―フランス
アインシュタインの警告
もし水爆がシドニーに落とされたら
8 勝利の幻滅を教える
9 国柄をうつす教科書事情
10 争いの解決法
中世の「闘争による審判」
スイスのカントン〈州〉
力による平和の限界
インターナショナリズム
国際連盟と国際連合の弱点
フォーレンバッハの国連暴力論
ケネディの平和部隊
ローマ法王のスピーチ
ガンジーとネルーの政策
インドの教科書が説く平和
11 ヒューマニズムの精神
 テレビの影響
戦争用語のうそ
1分間に100万ドルの軍事費
ベトナム戦争の記述
地球はスーパーマーケットかスペースシップ(宇宙船)か
むすび
あとがき
引用外国教科書一覧
解説(伊ケ崎暁生)

韓国の族閥・軍閥・財閥―支配集団の政治力学を解く

『韓国の族閥・軍閥・財閥―支配集団の政治力学を解く』(池東旭、中公新書〈中央公論社〉、19970325)

内容

1 隠者の王国
1 韓国人の政治熱
2 外勢侵略の歴史
3 最初の開国
4 歴史がきざみつけたトラウマ(精神的外傷)
2 解放と分断
1 「日本帝国主義」36年の支配
2 解放と分断
3 分断の痛み
3 族閥の時代
1 独立
2 朝鮮戦争
3 族閥政治の強化
4 軍閥の時代
1 韓国軍閥の起源
2 朝鮮戦争
3 開発独裁
4 新軍部の執権
5 軍閥の功罪
5 財閥の時代
1 むかし軍閥、いま財閥
2 財閥の形成過程
3 財閥の原罪
6 世界化への時代
1 大いなる過渡期
2 21世紀の主役

同時代としての戦後

『同時代としての戦後』(大江健三郎、講談社文庫、19961115)

内容<作業中>

メモ
007 われわれは時代そのものが戦争文学者という言葉をつくった
009 野間宏 救済にいたる全体性
029 大岡昇平 死者の多面的な証言
049 埴谷雄高 夢と思索的想像力
069 武田泰淳 滅亡はじまる
091 堀田善衛 Yes, I  do
113 木下順二 ドラマティックな人間
135 椎名鱗造 懲役人の自由
155 長谷川史郎 モラリストの遍歴
177 鳥尾敏雄 「崩れ」について
197 森有生 根本的独立者の鏡
215 死者たち 最終のヴィジョンとわれら生き延びつづける者
268 解説 松原新一

朝鮮戦争

『朝鮮戦争』(和田春樹、岩波書店、19950130)

内容

北朝鮮群の南進攻撃とソ連・中国
1 開戦四〇年から振り返る 3
2 開戦時の北人民軍 7
3 ソ連の態度 13
4 中国革命と北朝鮮 23
5 中国の参戦 30
再論 北朝鮮群の南進攻撃とソ連・中国
1 開戦四〇年から停戦四〇年まで 43
2 ふたたび開戦時の朝鮮人民軍について 48
3 ふたたびソ連の態度について 65
4 ふたたび中国革命と北朝鮮について 78
5 北朝鮮の韓国占領 85
鮮戦争の開始と日本共産党
1 二つの研究 97
2 中ソ両党とコミンフォルム批判 103
3 転機を迎えた日本共産党 113
4 朝鮮戦争の開始と日本共産党 124
IV 米韓国連軍の北進攻撃
1 朝鮮戦争の開戦と米国 133
2 李承晩大統領の希望と現実 146
3 米国の参戦と北進 149
4 米韓軍の北朝鮮占領 167
V 米中戦争
1 ふたたび中国の参戦について 181
2 米中戦争の体制と展開 191
3 停戦会談の開始 212
VI 戦時下の日本と北朝鮮
1 朝鮮戦争の影響と日本 223
2 戦時下の北朝鮮 248
VII 停戦協定の締結と戦争の遺産
1 停戦協定の締結 281
2 平和の到来と南労党系の裁判 313
3 戦争のもたらした被害 320
VIII 歴史としての朝鮮戦争
エピローグ
1 一冊の本 350
2 ロシア政府提供の資料 354
文献目録 371
人名索引 1

現代戦争論-ポストモダンの紛争LIC

『現代戦争論-ポストモダンの紛争LIC』(加藤朗、中央公論社〈新書〉、19930825)

内容

LICと新世界秩序
1 理論
1 LICとは何か
(1)LIC概念の曖昧さ
(2)多元論的紛争研究から見たLIC
2 LICの原因
(1)分断化
(2)従属化
(3)西欧化
3 LICの手段
(1)テロ
(2)ゲリラ
2 事例
4 米国のLIC戦略の歴史
(1)LIC戦略の淵源(トルーマン時代)
(2)軍のLIC戦略(ケネディ時代)
(3)LIC戦略の復活(カーター時代)
(4)新たなLIC戦略の展開(レーガン時代)
5 国際テロー犯罪から戦争へ
(1)守りのテロ対策
(2)力による対応
6 軍事力の限界
(1)リビア爆撃の効果
(2)攻めのテロ対策の問題点
7 テロと核
(1)軍事力の変容
(2)技術の変容
3 対策
8 LICと冷戦の終焉
(1)冷戦型LICの終焉
(2)LICの悪化
9 LICの管理
(1)危機管理
(2)武器管理
新世界秩序にむけて
地球市民意識と地球統治機構
脱近代世界の紛争
あとがき

原発はなぜ危険か-元設計技師の証言

『原発はなぜ危険か-元設計技師の証言』(田中三彦、岩波書店(新書)、19900122)

内容<作業中>

1 福島4号原発・原子炉圧力容器ゆがみ矯正事件
1 どうゆがみ、どう矯正されたか
2 「6・28シンポジウム」の周辺
2 ”運転中の原発”の安全性
1 理論的構築物の矛盾
2 原発の老朽化1-圧力容器の中性子照射脆化
3 原発の老朽化2-理論主義の危険
3 原発に象徴されるもの
あとがき