ヒロシマはどう記録されたか NHKと中国新聞の原爆報道

『ヒロシマはどう記録されたか NHKと中国新聞の原爆報道』(NHK出版<日本放送出版協会>編・刊、20030730)

内容

はじめに
そのとき、ラジオ・新聞は
ラジオ放送が止まった/新聞記事にできない
1 第一章 それぞれの八月六日朝
八月六日付中国新聞朝刊/その朝のラジオ放送/大佐古記者の身代わり/生き運のいい松重カメラマン/中村記者の汚れたワイシャツ/間一髪、三人の放送局員
2 第二章 広島壊滅のとき
原爆投下・一〇秒の衝撃/広島中央放送局壊滅/もう一つのヒロシマ/中国新聞社壊滅/中国新聞社国民義勇隊全滅
3 第三章 あの日の五枚の写真
八月六日午前・二枚の写真/坪井はここに死す/後ろ姿の少年とセーラー服の少女/明の行方を知っていますか/八月六日午後・三枚の写真/被爆写真・もう一つの記憶
4 第四章 絵に残されたあの日の記憶
市民の手で原爆の絵を/
母と子の原爆の絵/
司令部特設放送室壊滅/
まぼろしの声/
母と子の絵、ふたたび
5 第五章 幻の原爆第一報
黒い雨/幻となった原爆第一報/軍管区発表も、記事にできない/ピカドン第二報、地獄の川を下る
6 第六章 爆心地の夜
八月末日夜・相生橋の一夜/袋町小学校の朝、比治山の夜/韓国に渡った原爆孤児/アメリカに渡った原爆乙女/生ましめんかな
7 第七章 原子野に月冴えわたる
比治山多聞院の臨時県庁/宇品・江戸家猫八さんと原爆資料館長/中国新聞社、代行印刷へ/呉鎮原爆調査隊、広島に入れず
8 第八章 原子砂漠の朝
八月七日・広島が消えた/爆心半径五百メートル/被爆地図復元へ/爆心地復元の元ディレクター/材木町から中島本町へ/遺影は語る/ヒロシマからの第一声
9 第九章 子どもたちの被爆
三位一体の人形になった子どもたち/母たちの悲しみ/元原爆資料館長と元エノラ・ゲイ機長/動員学徒たちの被爆
10 第十章 アメリカ兵捕虜の被爆
爆心地の被爆米兵/爆撃機ローンサム・レディー号/元搭乗員たちの生と死/トルーマン米大統領の声明/長崎被爆
11 第十一章 特殊爆弾の正体を解明せよ
呉鎮原爆調査団、爆心地へ/密命・幻の海軍原爆調査団/陸軍原爆調査団と仁科博士/わが国の原爆研究/三発の不発弾と長崎原爆のゾンデ/終戦を決めた原爆調査報告書/調査団員、それぞれの戦後
12 第十二章 新聞再開への道
在広新聞社の被爆/一県一紙と代行印刷/八月九日付中国新聞/終戦、大佐古記者の召集/九月三日付、自力発行第一号/原爆プレス・コードの発令
13 第十三章 原爆報道のあけぼの
台風、ふたたび代行印刷へ/十一月五日付、本社復帰第一号/生きている「死せるカメラマン」/放送局再開、平和祭の呼びかけ
14 第十四章 「広島特報」から「ビロシマ新聞」へ
三十五年目の原爆新聞/昭和二十年八月七日付と八日付「広島特報」/昭和二十年八月七日付「ヒロシマ新聞」/いまなぜ「ビロシマ新聞」か
15 第十五章 未来への伝言
俳優木村功の遺言/記者たちの伝言/核時代の記録・中国新聞は何を伝えたか/科学者たちの予見・核戦争後の地球/テレビは核をどう伝えたか
あとがき 本書の編集にあたって
引用・参考文献
年表NHK・中国新聞社原爆報道史
NHK・NHK出版、中国新聞社編集・発行の原爆関連図書
協力・資料提供者一覧